3月も後半に入り、寒い日と、例年よりも暖かい、否、日差しが暑いくらいの日が混じってきて、なんだか気象の異常を感じずにはいられない毎日ですね。
ここ十年で、住宅の断熱性に意識が向くのと並行して、極端な気温、気象が増えてきました。
住宅性能の重要性を年々より強く感じます。
そんなご時世の中、未だ日本の住宅には断熱における最低限の縛りもありません。
現状としては、請負契約時に省エネ性能の必要性と効果と「省エネ基準」(=断熱等級4)という名の目安数値(法的縛りなし)への適否を建築士が説明義務を負う程度。
この「省エネ基準」が、2025年4月にはついに義務化となります。
適合しないと、住宅が建たなくなります。
先進国中でおくれに後れを取った記念すべき義務化なので、来年のこの時期には、テレビなんかでも特集を観る機会があるかもしれませんね。
と言っても、この数値は下の下。
皆さんのような一般的に家を建てる方々にとっては、この数値、最低ラインとは言い難い。
なぜかと言えば、例えばフラット35。
住宅ローンを利用される方なら、一度は耳にする長期固定金利型の住宅ローン。
これを利用するにあたっては、既に省エネ基準は要件化しています。
一般的によく使われる、金利優遇のある金利Aプランを選択するには、断熱等級5(=強化外皮基準)俗に言う、ZEH外皮が必要となります。
すでに、実質的には断熱等級5という、ZEHレベルの断熱性能が最低ラインになっているんです。
では、ZEHレベルの断熱性能にしておけば、世の流れに十分乗っているかと思えば、さにあらず。
実は国に先駆けて、地方自治体が「このままの基準じゃ、県民の健康を守れん・・・」
と、独自の基準を設けたり動きが始めています。
約2週間工事が続き、愛猫のししゃもさんもお疲れのご様子。
やっと、落ち着いてお昼寝できる日々がもどってきて、落ち着きを取り戻してくれました。
近年、オースタムに新築のご相談を頂くクライアント様で、「新築後、猫さんを迎えたい。」「今一緒に暮らしている猫さんとより快適に暮らしたい。」という割合がとても増えたことに驚きます。
現在工事を進めている物件は、「迎える派」。
プランニングを進めさせて頂いているご家族は、「今一緒に派」。
猫さんを好きな方と住まいづくりができるのは、本当にうれしいことです。
やはり現代、共働きも多く、家を空けている間に猫さんたちが寒い思いや暑い思いをしないようにしてあげたいという愛猫家さんの声は大きく、住む人だけでなく愛猫のためにも、住まいの快適性を高めたいと考えていらっしゃいます。
また、猫さんと一緒に暮らすことを考えた時に障壁のひとつであるニオイの問題も、断熱性と共に気密性、換気計画をしっかり行う事で、解決しやすいので、安心感が高いのかもしれません。
また、全館空調であることで室内を区切る必要がないことは、家の中での猫さんの行動範囲を制限することがないので、これも相性がいい所以です。
あとは、猫さんの基本的な性質に合わせつつ、同居する人間がストレスなく暮らせるプランニングをしていくだけ。
もちろん、今一緒に暮らしている猫さんがいらっしゃるのであれば、その性格や頭数を鑑みつつ、加えて、先々を見据えつつゾーニングやキャットステップやトイレスペース、セーフティーゾーンなど造作を含む計画を行います。
床などの仕様については、股関節脱臼など足腰リスクが出やすい種類がいるワンちゃんに比べるとシビアではない所は、住む人にとってありがたい所かもしれません。
何にせよ、人と同じように彼らの暮らし方があるので、同居する意識があった方が、暮らし始めてからお互い安心です。
もちろん、思いもよらず猫さんを迎え入れるケースはあるので、後から暮らしを合わせてあげることもあるかもしれません。
私が子供の頃、初めて猫さんを迎え入れたのは、捨て猫からでした。
そのため、あとから家の帳尻を色々と合わせましたが、そこからできる事と、できない事ってのは、やっぱりあります。
だからこそ、能動的に「迎え入れたい」と思われているなら、最初ににチューニングしておくのが良いですね。
大事なのは、大手HMさんがよくやる、「ペット対応のアノ製品やコノ製品を入れましょう」という事ではなく、そもそも「どう暮らしてもらうか?」「ストレスを少なくしてあげるには?」という、
先々お子さんが生まれるご家族が、お子さんの成長を考えてプランニングするように、同じように考えてあげる事が重要だと思います。
猫さんがいる暮らしは、いいですよぉ。
ストレスを吸い取ってくれますよぉ。
あ、もし迎え入れたいと思ったら、是非譲渡会などでフォーリングの合う子を探してあげてくださいね。
hiroyuki
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毎年、宇都宮では3月に入って1回は雪が降るので、スタッドレスからノーマルへの交換をぐっとこらえて正解でした。
暖冬暖冬言いながら、ここへ来て本格的な真冬気温、住宅の快適性が試される時期です。
この寒い時期に、実は自宅をリフォームしています。
私が家を新築して10年が過ぎました。
当初、お客様にご提案していた仕様で家づくりをしました。
しかしその後、ヨーロッパの住宅建築状況を現地で学ばせてもらう機会があったり、世情が変わったりと、自身の経験値、価値観も変化しました。
ご提案の根っこは何も変わっていないのですが、今現在ではオススメしていない仕様もアレコレ出てきました。
それを自宅見学会では赤裸々にお伝えしちゃっているんです。
だからこそ、今新築工事を建てさせて頂いてるオーナー様が羨ましく思えて仕方ありません。
特に、感じる羨ましポイントは、「床」。
私の自宅は、当時猫さんとの暮らしのなか、キズのことも考えて俗に言うシートフローリングにしました。
シートフローリングをざっくりいうと、木の粉を固めた素材の表面に木目調のプリントシートをはって木っぽく見せた床。
キズがつきにくかったり、本物にはありえない微妙なニュアンスカラーがあったりという利点があります。
この中の1色がドンピシャで好きで選んでしまったのですが、これが今思うと大きな差を生んでしまいました。
現在では、基本提案は無垢床。
猫さんがいても同様です。
シートフローリングは提案していません。
その理由が「体感」。
オーナー様宅を建築させて頂いて、見学会などで無垢の床に触れていると、自宅と全く違うことを再確認します。
だから、「床リフォーム」することにしました。
といっても、プリントフローリングだけを剥がして・・・なんて工事不可能だし、予算の都合もあるので、既存フローリングの上に、6mm厚のチーク無垢材のオイル塗装品を貼ることに。
この工事自体も、大工さんにとっては大変。
室内のドアや引き戸との兼ね合い、巾木や框の納まり検討など、考えること多数。
特にオースタムの家って、床を見切らないので、ワンフロアすべて床が繋がって行きます。
回遊動線だから、アッチ側とコッチ側から回ってフローリングの幅が揃うように調整しながら・・・
でも、その甲斐あって裸足の体感が劇的に違う暮らしに。
たった6mmの厚み、しかもシートフロアへの上張り。
どこまで効果が出るか、ちょっと不安でしたが、ちゃんと効果ありました。
お風呂上がりの足の裏がストレスフリー。
既存のシートフローリングと裸足で乗って比べてみると、床の表面温度は変わらないのに、無垢の方が足裏の体感温度が2℃くらい温かく感じる。
文字で書くと、「その程度かい!」って内容なのですが、床って家に居るときほぼ常に触れ続けている場所なんです。
常に違いを感じられる。
感動♥
床が如何に暮らしにおいて重要な部位か、あらためて実感できました。
やっぱり、表面の仕上げが重要なんですね。
無垢材でも、ウレタン塗装にしてしまうと、ここまでの体感差は得られなかってでしょうね。
ちなみに余談ですが、「無垢床だから家が暖かい」って売り文句がいまだにありますが、あれ、ウソです。
床の材質だけで上がる冬の体感温度は、前述した通り2℃程度。
床の表面温度が10℃だったら+2℃足したとしても、たった12℃です。
冷たいのは変わりません。
建物としての、断熱性や気密性、空調機器選定などの根本的な設計がなければ、誤差に等しい差になります。
なので多くの場合、「無垢床にリフォームして温かく暮らそう!」と考えるくらいなら、断熱や気密、空調機器の選定に予算を割いたほうが、間違いなくコスパはいいです。
私の自宅は、お客様に見学していただく、リアル展示場も兼ねているからこそ、「床」の材料選定の大事さをお伝えするツールとして必要なものでした。
お仕事として、住みながらのリフォームをさせて頂くことはあっても、いざ自分がリフォームしてもらう立場になってみて、感じ方が変わりました。
お金かかったけど、やってよかった。
床面って、見える面積が大きいので印象がガラリと変わります。
その他にも、ちょいちょい手を加えるので、工事完了したら、どんな風に変わったか、見に来てくださいね。
hiroyuki
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家づくりの参考になる話じゃないので、読み飛ばして頂いて全然OK。
先日、オーナー様宅の補修工事立会いに伺いました。
某水回りメーカーのメンテナンススタッフに来てもらっての修理。
内容的には、小一時間で終わる想定でいたですが、思ったよりも時間がかかっていたので、作業のジャマにならない程度に声をかけてみると、
「会社の指示で、カッターを使えなくて・・・」
今回の補修にあたっては、既存のコーキングを取り除く必要がある。
この作業、一般的にはカッターを使用して行うのだが、カッターでの作業時に製品に傷をつけてしまう事例が頻発したことから、カッターでの撤去作業が禁じられたとのこと。
ヘラを使って、こそげ取る。
手間がかかる。そして消しゴムカスのようなクズもたくさん出る。
養生、作業、片付け、全体通して2倍くらいの人的コストがかかっている。
これが、もしお客様負担のメンテナンス工事だとしたら、時間=費用で考えた場合、お客様の費用負担が大きくなるということ。
ちなみに、蛇口メンテナンスに際しても、一般的には、蛇口のすぐ下の止水栓で水を止めて行うのだが、これも禁止され、屋外の大元の止水栓を締めるというルールに変わったそうだ。
これも、蛇口下で対応できれば、家の中の他の蛇口から水の使用が可能だが、元を締めたら、作業中にお客様はトイレを含め、水を全く使用できなくなってしまう。
どちらも不利益を被るのは、お客様である。
問題が起こった場合、再発防止に向け対応策を練る。
カッターの件の場合は、正しい作業方法の共有によって改善を図り、合わせて技能の向上を図れなかっただろうか。
もしかしたら、すでにやってダメだったのかもしれない。
でも、もしかしたら大きい組織だから、禁止してしまう方がラクだったのかもしれない。
あくまで想像してみただけ。
ただ、世の中的に、現場ルールで禁止することで、ラクに管理しちゃうケースってとっても多い。
例えばタバコ。
私は今、喫煙者じゃないけれど、嗜好品としてタバコを嗜むことは否定しません。
もちろん、くわえタバコで作業をしたり、工事中の建物内でタバコを吸うなんてのはありえません。
でも、マナーとルールを守っての喫煙であれば、休憩の範疇でアリですよね。
そのために、何がマナーでどこまでがルールなのか、オースタムと職人さんでしっかり線引きする必要があります。
でも、その価値観の共有ってとっても大事。
今どき意外とよく聞くのは、建築地の工事敷地内全面禁煙。
で、職人さんが敷地の外の道端で、タバコ吸っちゃってたりするパターン。
建築会社からすれば、禁止しちゃうのが一番ラク。
特に、職人さんが入れ代わり立ち代わりで、たくさん棟数やってるビルダーさんは価値共有とか言ってられないですもんね。
でも、暑い中、寒い中、力仕事や気を張った作業をする職人さん達。
休憩するときは、ちゃんと休んでパフォーマンスを発揮してほしいですよね。
「カッター禁止」禁止する側からすると言葉にするだけだから簡単なこと。
でも、現実の作業では大きなこと。
お客様や近隣、他の協力業者に迷惑をかけないように自身の工事をおこなうモラルやマナー。
絶対に禁止すべきことと、線引ラインを明確にして許可すべきこと。
それぞれの立場とや価値観。
ほんの数時間のメンテナンスの間、考えさせられる時間でした。
hiroyuki
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暖冬にも程がありますよね。
かと思ったら、翌日は雪。
極端すぎてヤバいですね。
体調崩さないようにしましょうね。
さて、そんな気温の上下のなか、先日B様邸の着工研修会を行いました。
私のブログを読み続けてくださっている方は、「またその話?」と思うかもしれませんが、大事なことなので、数年に1度リバイバルで書き続けています。
さて初めて着工研修会という文字を読んだ皆様、いらっしゃいませ。
家づくりにおいて、性能やデザインはとっても大事です。
もちろん、建築会社も大事ですし、提案されるプランだって大事。
それに匹敵するくらい大事なのが、実際に建物を施工する職人さんです。
彼らナシには、どんなに理想的なプランも絵に書いたモチ。
具体化してくれるのは彼らの実力にかかっているんです。
のハズなんだけど、建築会社と住宅の打ち合わせをしている最中に、
「私の自宅建築では、大工さんは誰になりますか?電気屋は?設備屋は?」
なんて聞いたときに、どこまで答えてくれるでしょうか。
工事日程が決まって、自分の家をどんな人が施工するのか知る機会があるでしょうか。
あまり聞いたことがないですよね。
でも、あるんです。
それが弊社では、「着工研修会」。
簡単に言ってしまえば、施主様と協力業者の顔合わせ会です。
基礎、電気、設備、外壁、屋根、塗装、内装、サッシ、などなど、もちろん大工さんも含め、中心となる協力業者に参加してもらい、施主様にご紹介をさせて頂きます。
実際に、これらの業者さんは、竣工して住み始めたあとも、メンテナンスなどで引き続き顔を合わせる機会のある人たち。
だから、着工前にお会いして、人となりを知っていたら、安心して着工を迎えられますよね。
工事中も現場を見に行きやすいですよね。
職人さんだって、施主さんの顔を実際に見たら、しっかり施工するしかなくなります。
だから、忙しいみんなにお願いして、顔合わせします。
コロナで一時休止していたこともありますが、これまで建ててくれたオースタムの施主さんの多くから、
「絶対に続けたほうがいい!!」
という強い後押しをいただいて、継続しています。
狭い世界で暮らしている私たち。
オーナーさんと話している中で、
「この前、大工さんとばったりスーパーで合って立ち話したわよ。」
「ウチを工事した水道屋さん、道路向かいの工事に来てたよ。」
など、お話いただく事も間間あります。
そうやって覚えていてもらえるのって、私たちも嬉しいです。
お引渡しまでの関係にしないように。
お引渡し後、思い出に残るってだけじゃなく、建物そのものを通して、できるだけ関係がつながっていられるように。
今回も、お喜び頂けたようで何よりです。
hiroyuki
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住宅建築の業界内で、一時期、「営業を外注化した方がイイ。」なんて風潮がありました。
自社内に「営業マン」を在籍させて、なんとかお客様に提案できるように育てるよりも、営業のプロに委託して自社の強みを伝えてもらった方が、お客様に響く。
当時、「面白いこと考える人がいるなぁ。うちには合わないけど。。。」と一蹴してしまって数年。
この方法は、ほとんど耳にしなくなりました。
この営業外注方式が思ったほどに広がらなかったのは、コストの問題なのか、人材の問題なのか、はたまた業界として新しい方式に手が伸びなかったのか、実際のところは分かりません。
ただ、「私が弊社には合わない。」と思った理由も大きな要因のひとつではないかと思います。
私が思った理由は、「思考を停止させる」ということ。
工務店を経営をしていて、何が難しいと感じるかというと、如何に興味をもってもらうか。
これは、工務店に限らず、服屋でも、料理やでも、家具やでも、お客様に向けて商売をしている会社であればどこも同じです。
自社を知ってもらうために、広告を打ったり、イベントをやったり、あの手この手を考えます。
更に、自社の強みとは何か、どんな方と価値観の共有ができるか、これからどの部分に力を入れていくか、考えます。
「当たり前のことでしょ?」そう思われる方がほとんどだと思います。
その当たり前を放棄してしまうのが、営業丸投げ。
自社の深堀りもできなくなるし、社員のスキルアップもできない。
結果、方針の調整もできずに、変化が小さくなりやすいのではないでしょうか。
つまり、長期的にリスクが高まって・・・
もちろん、うまく使っいいとこ取りができている建築会社もあるかもしれません。
例えば、コンビニのパスタやカレーがやたら名店とコラボするのは、もちろん目先の知名度による集客を目的にしていることもあるけれど、結構利益が少ないことも多いみたい。
今よりも先を見据えて、今後の商品開発に使用する情報を仕入れていることでよりよい自社製品を作ろうとしている。
住宅設計でもよくある話で、有名な設計士とコラボして、コツを学ぶ、そして自社のオリジナルに活かす。
集客がうまくいかず、最終的に建築士さんの下請中心になっている工務店さんもあるけれど、自力はめちゃくちゃあったりします。
実際に、家造りのすべてを1社で内包できるなんて会社は、ほぼ無くなりました。
自社で営設計し、申請し、基礎工事、木材をきざみ、大工事、電気、水道、屋根、外壁、板金、塗装、etc...
業者間の協力がなくては家は建ちません。
だからこそ、何を外注に出しているか知ると、その建築会社が見え方がかわってくるかもしれません。
設計を外注に出すのはなぜだろう。
私の家を設計するときも、外の人がするのかな?
大工さんは決まった人じゃないのかな?
着工してみないと誰が自分の家を建てくれるのか、わからないのかな?
エクステリアの提案は家のコンセプトと合わせて誰が行ってくれるのかな?
家を建てたあとはも、ちゃんとお付き合いしてくれるかな?
何を外注しているか、どんな外注の仕方か、知ってみるもの面白いですよ。
hiroyuki
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意外と人間は、忘れっぽいもので、毎年この季節になってくると、
「あれ?冬ってこんなに寒いんだっけ?」
って、思いがちですよね。
今年がいくら暖冬だからと言っても、家づくりを考えるなら、まずは冬です。
冬の体感なくして、はじまりません。
だって、栃木県はヒートショックリスク ワーストワン。
暮らしを変えるなら、家づくりのタイミングが最適です。
という事で、わたしのTシャツの家 OPEN HOUSE 開催します。
築10年のオースタム社長の自宅を実際に体感見学して頂きます。
プロの自宅は、どんなコンセプトで、何にこだわり、実際に暮らして何を感じたのか。
うまくいった事も、失敗したことも、赤裸々にお話します。
もちろん、体感もね。
放射温度計、サーモカメラの持参もOk、こんな暮らし方もあると知って頂ければ幸いです。
★☆★『わたしのTシャツの家「冬の体感」OPENHOUSE』(予約制)★☆★
日にち 2024年 2月 3日(祝)[完全予約制]
※受付を終了しました。
時間 10:00〜
13:00〜
場 所 栃木県河内郡上三川町
※ご予約頂いた方のみ詳細をご案内いたします。
飼い猫がいますが、臆病すぎるため顔をだしません。猫が苦手でも大丈夫です。
深刻なペットアレルギーをお持ちの方の見学はお控えください。
ご予約希望の方は、問い合わせフォームよりご連絡ください。
http://www.oustam.com/mail.html
hiroyuki
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先日の大雪、どこまで降るのかヒヤヒヤものでしたね。
オースタムの事務所は坂の上なので、身動き取れない車両があったりで、迂回を余儀なくされました。
暖冬だからって甘く見てはいけませんね。
それでも一気に冷え込むと、住まいの暖かさの重要性、感じちゃいます。
外が大雪でも薄着でいられる家、ストーブやコタツから動けない家、エアコン室内機が扇風機状態の家。
色んな暮らし方はありますが、やっぱり冬は暖かいに越したことはないです。
さて、久々にここ数か月のブログのアクセス数を覗いてみたところ、2位に倍ほどの差をつけてトップに来ていたのは、
という記事でした。
2年前の記事ですが、ここへきて床下エアコンや屋根裏エアコンへの注目度が上がったのでしょうか?
簡単にまとめると、「エアコンを安易に、狭い箱の中に閉じ込めると、性能出せない事があるよ。」という内容。
そもそも、壁掛けエアコン自体がある程度の広さの空間に向けて設計されているものなので、変わった使い方をするに当たっては検討が超重要。
見よう見まねでカタチだけ真似しても、意外と上手くいきません。
例えば、暖房するにあたり熱の発生源付近というのが最も温度が高くなります。
これは、ストーブでも、暖炉でも、エアコンでも一緒ですね。
その熱を、どのように循環させていくかを、設計段階でイメージできるかがすごく大事。
一棟一棟ご家族ごとにプランニングしていると、建築地や要望ごとに形状も大きさも変ります。
どこに配置するのか?
床下の基礎立ち上がりは?
室内にながれるルートは?
リターンはどうする?
住み始めてからどの程度チューニングできる?
そもそも、その位置に配置する理由を適切に説明できるか?
などなど、施工に入る前がすべて。
屋根裏だって同様です。
ちなみに、最近複数回聞かれた質問に、
「1台のエアコンで全館冷暖房できますか?」というのがあります。
これは、もちろん可能です。
結構前に、一時的にこの仕様にしていた時期がありました。
でも、現在は屋根裏・床下の2台体制に落ち着いています。
結局のところ、暖かい空気は上に登ろうとするし、冷たい空気は下に落ちようとします。
だからこそ、根本的な効率で言うと、上下それぞれで負担を分担してもらいつつ、いざという時のバックアップとして使えるようにした2台体制の方が、長期的に見て良策であると現在は考えています。
もちろん、初期費用としては1台の方が安いですし、キャッチコピーとしても目に付くので、まだまだ「エアコン1台」をアピールしている建築会社は増えてきているけれど、住んでからを考えると複数台でバランス重視の方が、希望の温度感に近づけやすいはずです。
かと言って、各部屋に空調を設置する程、性能低くてはお話になりませんけどね。
高気密・高断熱・全館空調という考え方に、現在沢山の建築会社が参入してきて、各社それぞれの考え方で住みやすい家をご提案しています。
各社の説明を聞いても、どれもこれも良さそうで、聞けば聞くほどわからなくなるって皆さん仰います。
だからこそ、真冬や真夏に体感見学。
展示場じゃなくて、リアルにご家族が住んでいる家。
数値も大事、説明も大事、そして実際の体感も超大事。
まさに今が見学しまくるのには最高の時期。
家づくりを検討している皆さんは、是非あちこちの体感比較しまくってみましょうね。
hiroyuki
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普段は後部座席が定位置の彼を助手席に乗せました。
シフトレバー周りにあるロータリーパッド(ダイヤルスイッチ)で音楽を選んでいたら一言、
「この車は、ハイテクだ・・・」
ちょっと驚きました。
私の世代だと、ダイヤル、スイッチにはじまって、そこからタッチパネルが出てきた世代。
液晶タッチで操作することがハイテクで、物理スイッチは過去のもの。
(実際、私の車のディスプレイはタッチパネル仕様ではなく、マイナーチェンジ後にタッチパネル化しました。)
それが、彼にとっては、液晶タッチパネルなんて生まれた時から身の回りにあふれているので、そんなものには1?も価値を感じません。
当たり前。
だから彼の眼には、ちょっと違う物理ボタン操作が、ハイテク(素敵)に写ったようです。
同年代の方には、「まだタッチじゃないの?これだから伊は・・・」と言われる仕様が、真逆の価値となります。
これ、家づくりにもよく言えることではないでしょうか。
違う世代からのアドバイス。
流石に、断熱にこだわることを否定する方は、世の流れで淘汰されつつありますが、その欠片はあちこちにあります。
「子供部屋が北側なんて・・・」
「子供部屋がこの大きさじゃ可哀そう。」
「こんな派手なタイル・・・」
「床材に節があるなんて・・・」
「タイルになさい。モルタルなんて・・・」
「ハウスメーカーにしなさい!、ハウスメーカーに・・・」
やっぱり多いのは、
?子供部屋のこと。
?材料のこと。
?建築会社のこと。
生きてきた年代が違うと、当たり前が全然違う。
暮らし方、製品技術、家づくりする家族の意識、すべてが変わっていくのだから、価値も変っていく。
家を誰に依頼するか?だって、昔は大工に直接「お願い」していた。
ハウスメーカーが知名度を高めると、それ中心になる。
今や、その当たり前が当たり前と感じないご家族が、工務店に絞って検討をしている。
自身が通ってきたこれまでが、価値観を決めるのだから、それは大事にしなきゃいけない。
世代が違う方からのアドバイスは、その価値観に差があることを理解しながら受け止める。
建築会社の担当さんという、バランスが中間の立場の人に話してみて、ポイント整理するのも良いでしょう。
先日オーナーさんと話をしていた時に、「親に言われたから子供部屋広くしたけど、特に必要はなかったかも。」というお言葉を聞いて、ふと書きたくなってしまいました。
自分たちで決められるからこそ、ナゼそうするのか、ひとつひとつ丁寧に。
焦らずに打合せ進めましょうね。
hiroyuki
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今年の冬はあったかいですね。
日差しが出ていると、ポカポカでダウンを着る日数が例年よりも少なく感じます。
日差しが出ていると「自宅の太陽光発電がはたらいてくれているなー。」などと、ふと思ってしまいます。
そんな、頑張って働いてくれている太陽光発電システム、
「たまには労ってやるつもりで、表面を洗い流すのに水をかけてやろうか。」
なんて、平屋の方は思っちゃう事、あるかもしれません。
これ、ダメです。禁止!!
今日は太陽光発電システムの安易な掃除はやっちゃダメって話します。
太陽光発電システムを設置するにあたり、多くの方に聞かれるのが
「メンテナンスどうするの?定期的にパネル洗ったりしなくちゃいけないの?」
これ、システム的に故障などがあった場合には、部品交換などのメンテナンスが必要になります。
屋根上のパネルについては大量に鳥がフンを落とす環境になってしまったとか、特段の理由がなければ基本放置で大丈夫。
むしろ、あまり気にしない方がいいです。
なぜなら、状況を悪くするリスクがあるから。
具体的には、こんなシチュエーションの事です。
?太陽光発電クリーニング屋さんが訪問営業に来たよ。
基本無視してください。やらないと発電量が落ちるとか、もったいないとか業者は言うかもしれません。
しかし、個別で足場組んでクリーニングする費用回収するのに、どれだけの時間がかかるか考えると、
多くの場合釣り合いません。しっかり確認を。
?平屋だから、ホースで水をかけてあげれば、お金かからないよ?
水道水での洗浄はNGです。
水道水にはカルキが含まれており、乾いたあとが白く残ります。
これ、発電効率に影響します。
?屋根塗装するので、塗装屋さんが高圧洗浄してくれるって・・・
上手くやらないとパネルの強化ガラスが割れることがあります。
そもそも前述の理由から、水道水もNGです。
パネル洗浄は、電解水を使用した専用の洗浄液があるとはいえ、安易に手は出さないように。
ご自身で屋根に登るとか、もっての外。
落ちてケガしたら、それこそ割に合いません。
普段からできる事と言えば、ちゃんと発電しているか?昨年と比べて極端な変化がないかデータを確認。
鳥が巣を作ったりしていないか、普段と変わりないか外観チェック。
もし気になる場合は、まずは施工店に相談してみた方がいいでしょう。
私も、オーナーさんにあらためて周知しなきゃ。
hiroyuki
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ついに宇都宮にも初雪が降りました。
暖冬とは言え、寒い日は寒い。
そんな日こそ、家の断熱にこだわって良かったと実感できます。
さて、お客様の住まいへのこだわり、というのは実に様々です。
夢のマイホーム、より良いものにしたいと考えるのはごく当たり前のこと。
スマホのSNSを開けば、メチャクチャおしゃれな住宅や暮らし、快適な暮らし、”こうすべき”という性能情報.etc.etc.etc...
誰もが山ほどの情報を、延々といつまでも得ることができます。
家を建てるご家族にとっては、とてもありがたいことですよね。
そのため、近年、家を建てるお客様のニーズのバランスが変わったように感じます。
私の印象だと、ニーズが全方向に広がった感じ。
家を建てるなら、当たり前とされる前提条件がしっかりと底上げされ、洗練されてきています。
例えば、こだわりというと、
断熱や気密、換気など居住環境に関するもの。
耐震や、メンテナンス性など、安心を中心とするもの。
外観、内観、素材を含めた美観、
キッチン、お風呂、などの設備、
そして、自分たちの暮らし方にフィットした間取りやサイズ感。
そのすべてにおいて、自身で事前にしっかりと調査をすることで、この五角形全方向でベースアップされている印象です。
私たち建築会社も、お客様の具体的な要望がつかみやすく、イメージ共有しやすいため、より齟齬が少ない家づくりができるようになりました。
これに比例して、大きくなるのが予算面です。
設計、素材、工事、仕様、良いものを使って、手間をかけた工事をすれば、その分コストがかかるというのは、ご理解いただけるかと思います。
金額が変わらなければ、誰かが泣いているってことになります。
実のところ、稀にお会いするご相談者さんに、
「とにかく安く希望の住まいを建てたいから、色々な建築会社を周りに回って家の勉強をしている。」という方がいらっしゃいます。
「とにかく安心して希望の住まいを建てたいから〜」であれば、共感してしまうのですが、
「とにかく安く〜」の場合は、けっこう危険。
各社を回って、其々のいいとこどりをするという考え方、一見効率よさそうに見えますが、実のところ非常に難しい。
この会社がやっている断熱材を使って、こっちの会社の空気循環方式再現して、あっちの会社の耐震方法を取り入れて・・・
各社の基準くらいの金額でできれば。。。
これができるか?
かなりリスキーな思考だとわかりますよね。
度々、ブログで書いている通り、どの建築会社も普段行っている仕様こそ最高のコスパを発揮します。
どこかの会社がやっている事を、施主さんの情報をもとに見様見真似で。
もちろん、それを機にその会社が仕様変更して、使い続けるなんてこともあるかもしれません。
でも、多くの場合、その時限りの仕様。
簡単に「やりますよ。」と言われること程、怖いものはないのです。
どなたも予算あっての家づくりです。
だからこそ、「少しでも安く良いものを。」というのは当たり前。
とは言え、建築会社それぞれプロが考え抜いた家づくり。
組み合わせただけで、最高のコスパになるなら、もうやっちゃってます。
調べれば調べる程、知りすぎるほどに、手放せない必要性能から逃れられず、
これらができないなら、建てる意味が・・・なんて思い通りにならない事に悩んでしまうかもしれません。
だから、家づくりに学ぶことは、
より「安く希望の住まいを建て」ためにではなく、
より「安心して希望の住まいを建て」るために、大事なのです。
家づくりを勉強することはとっても大事。
でも、住宅の取得にコスパを最優先するならば、
そもそも、安く建てることが得意な建築会社を探すことに注力し、
「暮らし方に家を合わせる」のではなく、「家に暮らし方を合わせる」方向に振り切った方がいいのかもしれない。
hiroyuki
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2024年になりました。
今年もよろしくお願い致します。
元旦に起こった能登半島地震。
筆舌に尽くしがたい状況。
本当に言葉になりません。
とりあえず今できるのは、知人の安否を確認しつつ、いずれ使ってもらえるであろう支援金や義援金で応援させて頂くことかと。
あとは、この気持ちを如何に家づくりに反映していくか。
日本は太平洋プレート、北米プレート、ユーラシアプレート、フィリピン海プレートと、4つのプレートが集まる場所にあるため、大きな地震が起きやすい国です。
文章にしてしまえば簡単ですが、本当に稀有な場所。
だからこそ、安心して暮らすには、住宅の耐震性が必須。
耐震性能の必要性については、書き続けると長くなりすぎるので、弊社も所属している「構造塾」のYoutubeを見てもらった方が分かりやすいし、受け取り方で意味が変わったりしないです。
リンク張っておきます。
「耐震性が低い方がいい!」という建て主さんはいらっしゃらないでしょうし、建築会社も耐震性能が不要だと思っている事はあり得ません。
でも、「いまだに耐震等級3で家を造らない建築会社が多いのはナゼなの?」
見学会でも時々聞かれることがあります。
今、オースタムは構造計算を行っていますが、工務店として、耐震等級3にしたがらない理由もわかります。
いまだに耐震等級3にしない建築会社はこんな風に考えているかもしれません。
理由1:「自由を奪われる」
構造計算をすることで、自身が考える自由なプラン作りを制約されてしまいます。
壁が増えたり、バランスを考えたりすることで、お客様の要望が叶えられなくなってしまう。
お客様に不利益だ!
理由2:「勉強してる時間なんてない!」
ただでさえブラックな環境の住宅業界。
今から構造計算の勉強なんてしていたら身持たない。
建築確認クリアできれば、家は建つのだから・・・
理由3:「外注したら予算も時間もかかってしまう!」
自社でできなければ外注する方法もあるけれど、外注したら費用が掛かってしまう。
打合せ時間も増えてしまうので、建築までに時間がかかってしまう。
お客様の予算も時間も増えるので、お客様にとって不利益だ!
理由4:「プラン変更に対応できない!」
もし、外注で構造計算したとしても、途中でお客様から「この壁無くしたい」とか「この部屋広くしたい」なんて言われたら、また計算のしなおし。予算がいくらあっても足りやしない。
お客様に請求しなきゃいけないから、お客様にとって不利益だ!
理由5:「○○工法だから大丈夫」
建物そのものを計算しなくても、家を強くする工法(部材)にお金をかければ、大丈夫。
メーカーが行ってるから、大丈夫、大丈夫。。。
この辺りが、やらない理由として多いのではないでしょうか。
本気で思っている方もいるし、いい訳として使っている方もいる方も結構多いかも。
実際に、構造計算って時間も手間もかかります。
建築会社のウリがデザインだったり、営業中心だったりすると、相性が悪いんです。
「でも、ハウスメーカーはたくさん建てているのに、耐震等級3取ってるのはナゼ?」
って思った方、よくご存じで。
彼らの場合は、一棟ずつ計算している訳ではありません。
国交省から、モデルケースにおいて型式適合認定ってのを取ることで、同一の形式で設計ルールに基づいて量産される住宅の構造計算を省略できます。
ハウスメーカーの建物において、できない事が多いと言われる理由はこれ。
設計ルールから外れると、大問題になってしまうから。
この型式適合認定にも、厳しい意見があるようですが、それでもルール無用な自由建築と比較すれば、安心感がありますよね。
色々書いてきましたが、オースタムも最初から構造計算してきたかと言えば、そんなことはありません。
理由5を採用していた時期も長くあります。
東日本大震災においても、大きな被害があったオーナー様宅はありません。
しかしながら、どんなに良い免振部材や耐震部材があったとしても、大きく重心が崩れていたり、構造に偏りがあったりっていうのでは元も子もありません。
もちろん、そんな無茶な依頼をするオーナー様も、際どい設計をするスタッフもいませんけどね。
それでも、当たり前を当たり前として考えると、特に耐震と断熱においては、ちゃんと自社で検討して、納得してお渡ししたいですよね。
ちなみに、2025年に4月には、建築確認における構造関係の申請がちょっと厳しくなります。
少しの変化ですが、これから家を建てる方にとっては、良いことです。
ただ、断熱の時もそうでしたが、これから家を建てる方々が、「耐震性で建築会社選ぶぞ!」くらいの流れがないと、なかなか全体の状況は大きく変わらないかもしれません。
だから、まずは、構造塾の一般向け動画をこれから家づくりする方には、観てほしいなぁ。
能登半島地震からまだ1週間、耐震について大っぴらに書くのは、時期尚早なのかもしれません。
でも、今、書いておきたいなって思ってしまったもので・・・
取り留めもなくなってきたので、今日はここまで。
本年もよろしくお願いいたします。
hiroyuki
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あと少しで年末年始のお休み、ゆっくり心身を休めたいものですね。
冬でも床にゴロっと転がれる全館空調の住まいは、やっぱり最高です。
床下エアコン万歳。
さて今日は、そんな「床」について。
見学会などで、はじめての来場者さんによく聞かれる質問の一つが、
「この床がオースタムさんの標準仕様なんですか?」
そうですよね。いろんな建築会社さんを見学されていると、床の仕様が決まっているケースが多いかもしれません。
でも、実は床材ってとっても大事。
なにせ、住まい手が家の中に居て、常に家に触れている場所は「床」だけです。
「床」に触れずに生活することは不可能と言い換えてもいいでしょう。
特に高断熱住宅の場合、床面の温度が高いので、スリッパなどを履く事が少ないので、より顕著です。
だからこそ、「床材」は、「どう暮らしたいか?」で選ぶ必要があるので、そこから導き出す必要があります。
例えば、本物の木を使った所謂「無垢材」と呼ばれる床材でも、「針葉樹」なのか「広葉樹」なのかで性質が大きく変わります。
針葉樹の代表例と言えば、
パイン、スギ、ヒノキなど。
これら針葉樹の特徴は、軽く、柔らかいこと。
木の中にある水が通るための管(道管、仮道管)の割合が非常に多いため、加工後中空の層が多いんですね。
だから軽くて、柔らかく、加工がしやすいため、構造材から造作まで幅広く使用されます。
柔らかいため足触りもよく、ながく立っていても疲れにくかったり、温かさを感じやすかったりと利点がある反面、傷が付きやすいというデメリットもあります。
これが、オーク、チーク、クリなどに代表される広葉樹になると、特徴が反転します。
木の中の前述の管が少なく、密度が高いため、重く、硬い。
楽器や家具などに使われいますよね。
傷が付きにくいという利点がある反面、表面が固く滑らかなので、家事仕事でながく立っていると比較的疲れやすいかもです。
広葉樹は成長が遅く、供給に時間がかかることも、価格が高い理由の一つかもしれません。
この2種類だけ比較しても、大きく特徴が違います。
例えば、まだ幼稚園児のお子さんがいるご家庭でも、
「子供が床で遊ぶことが多いから、肌触りがよく、温かみのある床材がいい。」となれば、針葉樹だし、
「子供が床で遊ぶことが多いから、傷になりにくいように、硬めの床材がいい。」となれば、広葉樹。
同じお子さんがいる家庭でも、価値観によって全く逆の結論になります。
ご年配の住まいでも同様で、
「歩きやすいように柔らかい床材」と考える方もいれば、「その後の車椅子を想定した床材」を優先することもあります。
わんちゃんと暮らすご家族だと、「ワンちゃんが駆け回れて、より傷や粗相の心配が少ない、タイルをリビングに。」とか、
「ゴロゴロしたいから、リビングを敢えて畳に。」なんてケースも。
もちろん、木目や色味の好みから選ぶのも一つだけど、更に特徴を知っておくと、もっと床材選びが楽しくなりますよね。
ちなみに最近は、プリント技術が超進歩していて、生活のいろんな場所で「りある木目っぽい」ものがたくさんあります。
その多くがとってもキレイな木目。
そんな木目に目が慣れ過ぎてしまった若い方は、キレイな木目を見ると嘘っぽく感じてしまう事があるようです。
だから、敢えてラフな木目のものや、節ありのものご提案する機会が増えています。
また、産地によっては針葉樹の中でも比較的硬い樹種や自然塗料による塗装で雰囲気の幅を広げたモノなどもあるので、「どんな暮らし方?」以外にも、どんな家具を置くのか、どんな照明で空間を飾りたいか、などでも提案の幅が広がるので、建築会社の担当さんに相談してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、2月10日のオーナーズハウス見学会のお宅の床材は、アカシア。
広葉樹で比較的硬めで、最大の特徴は、心材の赤と辺材の白のコントラスト。
一本の木の中で大きく色味が変わるため、床に存在感を持たせらる樹種。
気になる方は、リンクからご確認ください。
築2年のオーナー様に学ぶ、見学会 in 宇都宮(事前予約制)
このブログが今年のラストとなります。
来年も引き続き、ふにゃふにゃと書き続けていきますので、お読みいただけますと幸いです。
来年も皆様にとって良い年になりますよう、心からお祈り申し上げます。
hiroyuki
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実際にオーナー様が実際に暮らしている住まいを見学させて頂く機会を頂きました。
今回見せて頂けるのは、築2年の『Cat shelf & Book shelf の家』。
約30坪の平屋の住まいは、
ご夫婦とお子さんに加え、2匹のねこさんも迎え、にぎやかになりました。
お引渡しから2年を経た全館空調の住まい、オーナー様自身に暮らしを語って頂きましょう。
一年で最も寒い季節に、体感しながら、
「一番気に入っているところは?」
「エアコンは何℃設定?」
「打合せってどんな感じだった?」
「実際、暮らしてみてどうだった?」
など、直接聞いてみてはいかがですか?
☆★☆築2年のオーナー様に学ぶ、見学会 in 宇都宮(事前予約制)☆★☆
【参加条件】:オースタムの見学会に1度以上、ご参加いただいた事がある方。
※新規でご見学希望の方は、事前にお問い合わせください。
日にち:2024年 1月 21日(日) ※変更後の日程です。
※予定組数に達した為、受付を終了しました。
時間: 10時 予約済み
13時 予約済み
15時 予約済み
場所:栃木県宇都宮市下栗町
※ご予約後、詳細な見学会場をご案内いたします。
ご予約はホームページ、メールにて承ります。
お名前・お電話番号・ご来場時間・ご来場人数をお伝えください。
hiroyuki
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年の瀬も迫ってきて、気忙しくなってきましたね。
気温も下がり、暖房を使い始めているのではないでしょうか?
皆さんの自宅ではどんな暖房器具を使っていますか?
ファンヒーター?
こたつ?
エアコン?
暖炉?
電気による暖房器具が普及していますが、まだまだファンヒーターに頼っている家も多いですよね。
さて、このファンヒーター、気密性が高まっている現代の家で使うと、かなり危険。
という事で、あらためてファンヒーターについて考えてみよう。
ファンヒーターは、灯油やガスを機器内で燃やして、その熱をそのままファンで室内に送りだします。
火を燃やすためには、大量の酸素が必要です。
ファンヒーターは周囲の酸素を大量に消費しながら熱を発生し続けます。
その大容量熱量は、日本のスカスカなリビングを温められるほど、のパワーを持っています。
逆を言うをそれ程にガンガン燃えてるという事。
気密性の低い家であれば、漏気によって家の外から足りない酸素がどんどん供給されるのですが、気密性の高い住宅では、住宅内の空気の入れ替えは最低限の量に調整されています。
結果、ファンヒーターの炎への酸素の供給が不足します。
酸素の供給が足りなくなると、不完全燃焼が起こると、排気ガスがCO2(二酸化炭素)からCO(一酸化炭素)へと変貌します。
一酸化炭素濃度が上昇すると、中毒症状が発生し健康を害します。
一酸化炭素には、色もにおいもないため、気づきにくいため、マジで注意が必要です。
ご存じの通り、ファンヒーターの電源が時間ごとに止まって換気を促すのは、メーカーさんの一酸化炭素中毒の未然防止の取り組みなんですが、高気密の場合、その時間では間に合いません。
もちろん、高性能な住まいづくりを考えているご家族にとっては、ファンヒーターを暖房に使うなんてことを考えたこともないという方がほとんどだと思います。
エアコンの方が空気はクリーンだし、灯油補充の手間はないし、火災リスクだって小さい。
でも、ナゼ使っちゃいけないのかは、念のため知っておいて欲しいのです。
暖房器具と家の相性って、とっても大きい。
もし、建て替えしたご実家などで、おじいちゃん、おばあちゃんが使っていたら教えてあげてくださいね。
ちなみに余談ですが、高齢者宅で今でも稀に見かけるファンヒーターの温風をこたつに送るダクト。
あれは火災や、お孫さんが間違ってこたつ内に入った際の危険等がもろにありますので、気密とか関係なく絶対ダメ。。
hiroyuki
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あんなに暑かった夏をもう完全に忘れましたね。
40歳過ぎると、季節の廻りが早くなりすぎます。
今週末に完成見学会を開催する現場も、予定通りに工事が進み、恒例の気密測定試験が行われました。
結果は、C値=0.1?/c?
ちゃんと想定内の数値となりました。
施工に携わってくれた協力業者の皆さん、いつもありがとう。
気密測定をしている時に、いつも思うのは、大工をはじめとする職人さん達への感謝。
木工事、電気工事、設備給排水工事、太陽光発電設備工事、断熱工事、サッシ工事など、家の外と中をつなぐ各所の工事をその職人さん達が如何に丁寧に対応してくれているか。
その積み重ねでしか、気密測定の数値「C値」は良くなりません。
大工だけが頑張っても、他の工事で壁に穴をあければ、気密性能は確保できません。
例えば、断熱性をあらわす「Ua値」や「Q値」。
これらを計算することは、今や義務です。
数値が良くすることも住宅設計にあたり、とても大事なことです。
ただ、理解しておかなければならないのは、この「U値」や「C値」は机上での計算値です。
どれだけ数値が良くても、施工が伴わなければ、数値通りの性能となることはありません。
また、建物完成後、設計通りの性能値が発揮できているか、正確に検証することも非常に難しいです。
だからこそ、逆に言ってしまえば、高い数値を「ぶち上げる」のも簡単です。
HEAT20G2レベルの断熱性を提案するのなんて、机上だけでは楽勝です。
施工したことが無くてもできちゃいます。
では、気密性はというと、設計段階で気密性の計算はできません。
実際に測定試験してみない事には、数値は分かりません。
現場の施工がすべてです。
「全棟気密測定試験を行っているかどうか?」を基準にして工務店を選択するご家族が増えているのは、ここがポイント。
「断熱性能をアピールしているが、気密性能はスルーしている」って建築会社は山ほどあるけれど、
「気密性能をアピールしているが、断熱性能をスルーしている」って建築会社は、今やほとんどありません。
断熱の重要性を理解している建築会社は、気密が伴わないと問題が起こる事を理解しています。
その判別に、「気密測定試験」というキーワードを使っているんですね。
もちろん、ここで言っているのは、気密測定試験の実施の有無であって、具体的なC値の数字ではありません。
1.0切れば十分という建築会社もいれば、0.5以下という考え、0.1にこだわる建築会社もあります。
ただ大事なのは、どの建築会社もそれぞれのポリシーをもって、手間をかけて気密処理を行い、費用をかけて気密測定試験を行っているという事です。
その努力が「積み上げられ」た結果として、C値が公表されているのです。
気密測定試験というモノサシの意味、何となくご理解頂ければ幸いです。
さて、今回のC値0.1の物件は今週末に完成見学会です。
ちょっと告知です。
hiroyuki
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今日は、ロングライフ・ラボのパッシブハウス視察ツアーに参加させて頂き、タメになりすぎる勉強をさせてもらってきました。
訪れた場祖は軽井沢。
パッシブハウスlow/energyで建てられた、総合建設会社の新社屋と、パッシブハウスの超有名設計者の自宅をそれぞれ、穴が開くほど見学させて頂きました。
ツアーにあたり、6年前に、イケダコーポレーションさんのエコバウツアーにて、一緒にドイツ・オーストリア・スイスを回ったSUDOホーム関東の須藤誠さんにお誘いいただき前泊。
サッシ代理店のMATEXさんとと共に情報交換させて頂きました。
夜も更けつつお客様の話題に。
見学会にいらっしゃったお客様が放った、ある言葉で盛り上がりました。
それは、
「ハウスメーカーにするか、工務店にするか、迷っている。」
という言葉。
ひと昔前は実によく聞く言葉でした。
それが、時と共に情報収集にインターネットが使用されることが当たりまえになり、近年の来場者様の多くが、既にご自身の要望を具体的にイメージできている事が増えてきました。
ハウスメーカー(以下、HM)と工務店、同じように家を建てる専門業者ですが、その中身はまるで違います。
ただ、本当に自身で調べることをせずに家づくりをHMと工務店で迷う事はないはずです。
というのも、普通に暮らしていて、HMのCMや広告を目にする機会って、メチャクチャ多いですよね。
更に、ここ20年で考えたら、日本の住宅建築と言えば、普通はHMという常識がはたらいてもおかしくはありません。
HMの方が、有名。
HMの方が、ネームバリューがある。
HMの方が、手厚そう。
HMの方が、安心そうな気がする。
そんな風に見えるのが普通かも。
にもかかわらず、迷うという事は、自身で調査していない訳ではなく、一般的とされるHMでは、自身の希望が叶えられないのでないかという不安があるからに他ならないのではないでしょうか。
だからこそ、休みの日の大事な時間を使って、工務店の見学会に足を運んでくれたのだと思います。
そのイメージはきっと正しい。
ご自身がそう感じてしまったのだから、きっと正しいんです。
HMで納得できる方は、そもそも疑問を持たないんです。
毎度言ってる通り、どっちがイイとかワルイの話ではなく、そのご家族の家づくりにどちらが合っているか?の話。
そこに疑問を感じられるのであれば、納得できるまで深堀りしてみた方がイイ。
しっかり悩んで答えを出しましょう。
逆に、よくわかんないけど、どっちがいいの?って方は、まだ焦らない方がいいです。
HM、工務店以前に、新築、マンション、中古住宅など、暮らす方法の選択肢はたくさんあります。
家を建てること、何のために建てるのか、そもそも建てる必要があるのか、もしかしたら、もう少し根っこの部分を煮詰めてみるのもいいかもしれません。
それでもひとつ言いたいのは、「工務店との家づくりは楽しいよ♡」ってこと。
12月9日・10日の完成見学会もまだ空いてる枠があるので、是非体感しに来てくださいね。
詳しくは、下のリンクからご確認ください。
あー、タメになるお泊り会でした。
勉強いっぱいさせてもらったぞー。
hiroyuki
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日中の気温が上がらず、とっても寒い日となりましたが、本当にたくさんのご来場ありがとうございました。
オースタムは「木の家づくりワークショップ」で参加させて頂きました。
8時半には出店準備が完了し、オープンを待つばかり。
オープン直後は、野菜など地産地消スペースが大行列。
ワークショップ広場は、ゆったりとしたスタートとなりました。
昼前から少しづつ、お子さんたちが来てくれて、徐々にエンジンがかかってきました。
木の家づくりですが、木板に色を塗って、お子さんに自由にお家を作ってもらうのですが、ただ色付けだけで完成なんてことはありません。
木を切ることからはじめてもらいます。
大工さんと一緒に、のこぎりで切ってみる。
これが意外とムズカシイ。
優しい大工さんの指導と、ご家族の声援で、どの子もちゃんと頑張ります。
弊社会長も頑張ってのこぎりのお手伝いです。
自分で思い思いのカタチに切った努力の成果に色付け。
みんな、とっても素敵な家を作ってくれました。
写真を撮っていると、みんな完成した自慢の作品を撮って欲しいと言ってくれます。
半分くらいの作品しか写真が撮れなかったのが悔やまれます。
とっても楽しい時間となりました。
おかげさまで、終了時間ギリギリに材料が切れて、完売となりました。
今回、大人の参加が無かった事がちょっと残念。
コロナ前は、パパ、ママの体験も多かったので、今後は親御さんも一緒に楽しんでほしいですね。
とにかく、沢山のご来場ありがとうございました。
また、ご招待頂いた、うつのみや商工会さん、手伝ってくれた月井大工、藤田大工、となりで見守ってくれた、萩野谷木工所さん、お声がけ頂いた皆様にも感謝申し上げます。
あ、ちなみに、12月9日・10日の2日間、芳賀町祖母井にて Tシャツの家完成見学会を開催します。
下にリンク張っておきますので、是非ご予約くださいね。
hiroyuki
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そう、シンプルな箱でいい。
いや、シンプルな箱だからいい。
置きたいヴィンテージの家具や飾りたい絵画は揃っている。
だからこそ、家はつくりは極力シンプルに、奇をてらわず余白をのこして。
箱に求めるのは、快適な居住性。
暮らしやすく、末永く暮らせる基本性能。
断熱性能や気密性能、そして耐震性能という、当たり前にちゃんとこだわった本物件は、2階建ての同居型2世帯住宅。
冬の体感が分かりやすくなる12月。
この機会に、ご体感ください。
[SPEC]
UA値 0.30w/?K [5地域 HEAT20 G2グレード]
C値 0.3㎠/? 以下[全棟完成時 気密測定]
耐震等級3[構造計算]
[仕様]
屋根:ガルバリウム鋼鈑 立平葺
外壁:塗り壁[Stoサーモホルツ]
サッシ:トリプルガラス樹脂サッシ
玄関ドア:ガデリウス木製断熱玄関ドア
空調機器:屋根裏・床下エアコン[全館空調]
太陽光発電システム:6.00kw[ZEH]
おひさまエコキュート
☆★☆ 「YOHAKU の家」OPEN HOUSE(事前予約制) ☆★☆
日時:2023年 12月 9日(土)10日(日) ※各時間 1組限定
9日(土) 10:00 / 13:00 / 15:00
10日(日) 10:00 / 13:00 / 15:00
※本見学会は、事前予約制です。
※ご予約なくお越しいただいた場合、ご見学頂けません。
ご予約の際は、お名前、お電話番号、ご来場希望日時、ご来場人数をお伝えください。
場所:栃木県芳賀郡芳賀町祖母井町
hiroyuki
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旧河内町でも、ついにお祭りが全解禁。
昨年は、事前予約チケット制だった『かわちふるさとまつり』が制限なしでの開催となります。
もちろんオースタムも出店が決定しております。
オースタムの出展内容は、『木の家づくりワークショップ』となります。
大工さんと木を切って、色をぬって、家族で自分だけの夢のお家を作ってみませんか?
オーナー様のご来場もお待ちしてますよー!今年の夢のお家をつくってみてくださいね(笑)
☆★☆ かわち ふるさとまつり ☆★☆
日にち 令和5年 11月 12日 (日)
時間 午前9時 〜 午後3時 雨天決行
場所 河内地区市民センター
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まだまだ日中の日差しが強いですね。
今日も現場で一匹のオオスズメバチに職質を受けました。
11月にハチって、そんなに活動的でしたっけ?
でも、ようやく朝晩の空気がひんやりして秋を感じられるようになりました。
空気が気持ちいいって、本当に心地いいですよね。
今日は、空気の話を少々。
人はどのくらい空気を身体に取り込む思いますか?
1回の呼吸で、約0.5Lの空気の入れ替えを行い、これを1日でおよそ28,800回行うんだそうです。
重さに換算すると18kg〜20kgの空気を毎日吸い込んでいます。
ごはんじゃそんなに食べられない。
確かに丸一日水も食料も取らなくても、死ぬことはないけれど、空気が5分無くなっただけでお陀仏です。
それ程大事な空気だから、近年、ご自宅の空気質にこだわりを持つ方が増えてきています。
新築時に気密処理をしっかりと行う事で、機械による計画換気と室内の空気循環をより良くするという基本的な考え方。
これにより、
?家に入ってくる外の空気量が適切に制限できる。
?計画換気により家の中の空気の入れ替えが最小限で行える。
?家のなかに吹き溜まりのような場所ができにくく、家全体の空気質を一定にできる。
などのメリットがあります。
ただ、それでも換気は行われるため、外の空気は必ず家の中に入ってきます。
とは言っても、換気を行わなければ室内のCO2濃度も上がってしまいますし、湿度バランスなどで結露などの問題も発生します。
シックハウスの増加により義務化された24時間換気。
これを止めたり、塞いだりしてしまうのは、最もやってはいけないこと。
だから、高気密・高断熱のお宅であっても、空気清浄機を使用される方は結構いらっしゃいます。
気にされているのは、目に見える埃ではなく、浮遊粉塵。
花粉 20〜50㎛
黄砂 0.1〜10㎛
カビ 2〜5㎛
PM2.5 2.5㎛
更に小さいウイルスなど
髪の毛が100㎛程度なので、ヤツラの小ささたるや、ものすごい。
この浮遊粉塵を対処するには、これまではどうしても、床置きの空気清浄機という選択肢しかありませんでした。
なにせ空気清浄機なんて、家電量販店にしか売ってませんでしたもんね。
だだ、この置き型、デメリットも多いんです。
ほとんどの清浄機は床近くの給気口から空気を吸って、機器上部から吐き出します。
床面の埃を検知して、フルパワーで稼働すると、消費電力量が大きく、動作音もデカい。
更に、キレイにした空気が上面から噴き出すことで、空気の対流が起こり、床の粉塵が空中に拡散しやすい。
更に電源コード邪魔だし、設置位置決まっちゃうし、部屋ごとしか使えないし・・・
何が言いたいかって?
置き型じゃなくて、全館空調に接続しちゃえば良いじゃんって話。
そんな機器あるのかって?
こんなブログ書いてるんですから、
あるんです。
これを製造しているのは、国内メーカーのトルネックスさん。
喫煙者さんがお世話になってる喫煙室のプラズマ集塵脱臭機やエレベータや厨房用の空気清浄機、ビルのエアカーテンなど空気を扱う技術を長年培ってきたメーカーさん。
ここの電子式集塵フィルターを空調設備に組み込めば、家じゅうの浮遊粉塵を一手に引き受けてくれるという寸法です。
もちろん空調室など、換気を制御するスペースに設置してあれば、音の問題もありませんし、電源コードに足を引っかける心配もありません。
何より、あの邪魔な機械が目に入らなくなるのは、スペース確保と美観の確保に大きな進歩ですよね。
もちろんフィルターメンテナンスは必要ですが、電気使用量を加味しても置き型の空気清浄機の電気使用量と同等です。
家じゅうに空気を回す大風量に対応していて、除去性能については言わずもがな。
かび、花粉、PM2.5までも、対応していて、
1回フィルターに通すと、カビの除去率で99.7%。
PM2.5の集塵効率は98.5%。
詳しくは下のリンクでご確認ください。
真夏や真冬は、冷房・暖房のために、窓を開けない暮らしが当たり前になりつつあります。
とは言え、短くなりつつある春・秋についても、思いっきり開け放つことに躊躇する時代。
家にいる時くらい、身体に取り込む空気の質をより良くして、気持ちの良い暮らしをしたいものです。
あ、再度注意喚起ですが、トルネックスさんの電子式集塵フィルターですが、気密性と空気循環計画があってはじめて機能します。
漏気しているような家だと、船底に穴の開いた船の水を汲みだし続けるのと同義ですので、設置する意味がありません。
気密測定と空調計画。
ちゃんと提案してくれる建築会社に相談しましょうね。
hiroyuki
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やっと気温も下がってきて、日中過ごしやすい気温になってきました。
もう秋の重ね着ができそうです。
こんな良い季節になると、建築業界はセミナー・展示会ラッシュになります。
ってことで、今日は徒然なるままに。
秋は、大規模なものから少人数制のものまで、セミナーや展示会の数が増えて毎週のように、オンライン・オフライン問わず、学びの場が発生します。
嬉しい限りなのですが、時間調整がほんとうにムズカシイ。
特に、この業界、水曜日が定休日の業者さんも多いので、イベントを水曜日に組むことはありません。
日曜日もお休みだし、土曜日はお客様との打合せが入りやすい。
休み明けの月曜日は仕事が集中しやすいので、やっぱりNG。
となると、イベント開催曜日は、火曜日、木曜日、金曜日と週の半分以下に制限されます。
結果、セミナーが重なって参加できない・・・なんてことが、かなりの確率で発生します。
先日も、行きたいセミナーが同日、同時間帯に3件。
すべてオフラインで、水道橋、日比谷、新横浜と、どうやったって掛け持ち不可能。
泣く泣く、水道橋を選びました。
これだけ勉強会に参加していると、足を運んで参加するセミナーには、結構な確率で顔見知りの方々と出会います。
工務店さんだったり、建材店さんだったり、メーカーさんだったりと、業種は様々ですが、お会いする方はだいたい決まっています。
向いている方向が同じ人達と、実際に合って話していると、セミナーの内容と同じくらい、いやそれ以上に重要なキーワードを頂くことも多いです。
コロナ禍は「オンラインセミナーはラクでいいなぁ。」なんて思ってましたが、やはりリアルに足を運んだ方が情報の質も量も各段です。
上の話で参加させて頂いたセミナーは、自立循環型住宅研究会 関東ゼミ。
工務店、設計事務所、ビルダーの方々が、工法を問わずに意見交換できる場。
話を聞くと、多くの参加者さんが、HEAT20G2レベル当たり前クラス。
だから、気になるポイントが似通ってくる。
今回アドバイザーをされていた、鳳建設の森 亨介さんも、仰っていた、
「施主さんは、その環境に不満をもっていらっしゃいませんよね?」
という言葉。
そうなんです、施主様からすると気にならない部分。
でも、私たちが「もっと改善したい」と感じる部分。
そこを一歩ずつ解きほぐしている印象。
山を登り始めるルートは違うのだけれど、登り続けていくと、だんだんルートが重なってくる。
そこで、お互いに足りないものを補給し合うような姿は、とても励みになりました。
ファース工法を始めて、高気密・高断熱をスタートしてから、もうすぐ25年。
はじめは、工法を学ぶことで手一杯でした。
そこから、独自の取り組みをしつつ、周りを観ることで、より工法の在り方が明確になりました。
更に、オースタムという工務店が、ちゃんとこだわりたい場所をクローズアップできるようになった事で、もっとやりたい事が増えていきます。
Tシャツの家.ver のオースタムの建築が多いけれど、実はまだFASの家も続けています。
そこには、自分なりに特徴の違いがあって、そこに向くお客様もいらっしゃるんです。
「オースタムを選んで良かった。」と思ってもらえるように、一歩ずつ山を登っていきます。
だから、出張のついでに、美術館に行ったり、服を買いに行くのは見逃してくださいね・・・
hiroyuki
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朝晩の気温が下がってきましたが、日中の気温が25℃越え。
10月下旬になってもまだ日焼けするなんて、ヤバいですね。
今年から秋が無くなってしまうのでしょうか。
と言っても、オースタムから北に20分走って、日光市(旧今市)のオーナー様宅にメンテナンスで伺ったら、朝の気温5℃だったそうで、ちゃんと季節は変わったいるようです。
まあ、高気密高断熱住宅に暮らされている方であれば、暖房を入れるには、まだ微妙に早い中間期。
冬支度に向けて、エアコンのフィルター清掃しましょうね。
さて、本日の話題は、「地盤調査」。
今や、住宅建築にあたって、地盤調査は当たり前になりましたね。
というのも、阪神淡路大震災によって、住宅に大きな被害があったことから、2000年に建築基準法が改正されるにあたり、地盤調査は義務化されました。
当時は、「何で義務化なんだ!施主の負担が増えるだろ!!」って声も結構見かけました。
だから、地盤調査が何のために行われるのかって事をちゃんと考える必要がありました。
地盤調査は、施主が建てた住まいが、長く安心して暮らせるための土台づくりを目的としています。
見えない地面の下がどうなっていて、長期間、建物を乗せた時に傾かない根拠を得るための試験です。
建築業者さんの中には、施主の費用負担を小さくするために、改良判定が出にくい調査会社が選んだり、改良判定が出た調査結果に納得いかず別の調査会社に相談したりと、現在でも地盤改良をしない方向にもっていきたがる事が多いです。
でも、地盤調査は安全・安心のための調査なので、忖度なく正確なデータを取得してくれる調査会社こそが本当に必要な調査会社さんです。
地盤改良費用が掛からない事は、良いことですが、データを捻じ曲げたり、調査が正しく行われていなければ、そもそも試験の意味がないですもんね。
この辺り、今進められている断熱基準の義務化も同じかもしれない・・・
さて、この地盤調査、「スウェーデン式サウンディング試験」(以下、SWS試験)という方法が昔から変わらず最もポピュラーです。
これは、矢じりのついた鉄製の棒に100?の加重をかけながら回転を加え、25?毎に何回転したかを計測することにより、地面の下の見えない土や砂層の種類を「推測」し、また上に建築される住宅を支えられる層がどの深さにあるかを確認する方法です。
一時期、「表面波探査法」というをものもありましたが、現在はほとんど見かけなくなりました。
周波数によってデータが出てくるのですが、データの読み取りが非常に難しく、地域によっては読み違いが出ることも結構あったそうです。
そんなこともあって、相変わらずSWS試験が主流のままという感じ。
そう言ってしまうと、「地盤調査って進化していないんだね?」と言われてしまいそうです。
実際に、SWSをちょっと改良した「SDS試験」なんてものも出ていますが、専門家の間では、「その方式で追加で取っているデータに本当に意味があるのか?」って感じで解釈が二分しているところ。
調査方法自体は、進化していません。
でも、調査方法の進化はしていないけれど、調査精度を上げる方法ならばあるんです。
今回は、その方法で地盤調査を行わせて頂きました。
その方法とは、「SWS試験」に加えて、「土質サンプルを取る」事。
先ほど、SWS試験の概要を書いた時に、土や砂の層を「推測」すると書きました。
見えない場所なので、測定器の回転や荷重のデータや回転音から、「この層は関東ローム層だな。」とか、「鹿沼土の層だな。」とか、「腐葉土の堆積層だな。」とか「推測」します。
ただ、あくまでも「推測」です。
だから、実際にサンプルが取れたら、そのデータの確度が高くなりますよね。
という事で、ハンドオーガーボーリング、つまり手掘りでサンプル回収してもらいます。
これが思いの外ちゃんとサンプリングできるもので、回転層のデータと現地で整合できちゃうんです。
感動しました。
更に、現地でサンプルの含水率を計測。
これまでの地盤調査では、水位以上の水分確認って、できたことがないのでこれも感動的。
水分量の多い粘土層の地盤は、建物の重みで水分が抜けて体積が小さくなると、圧密沈下を起こしたりすることもあるので、ここまで計測できれば、もう怖いものなし。
地盤調査方法で、地盤改良が必要か不必要かを判断するのではなく、地盤調査の精度をより高め、データを正確なものにすることによって、本当に改良が必要な敷地にだけ、改良を行えるようにしていく。
そんな考えが、私は良いと思っています。
地盤調査を行う時、工務店を含め建築会社は、地盤調査会社を選ぶことしかできません。
建築会社によって、何を基準に調査会社を選んでいるかが違います。
ともすると、「改良判定を出さないから。」とか、「地盤調査費が安いから。」なんて理由で調査会社を選んでいることもあるかもしれません。
どんな調査方法を用い、どんな考えで地盤調査会社を選んでいるか、聞いてみるもの建築会社の価値観が見えるかもしれませんね。
hiroyuki
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室温が21℃くらいになってくると、ちょっと肌寒く感じてしまうというのは、身体が温度変化に対して、ちゃんと反応で来ているという事。
一昔前のように、10℃単位でしか温度変化を感じられなきゃ、健康を害するのは明白です。
もう、いまどき室温が健康に与えるリスクについて、家づくりをされる方が理解されていることが多くなりました。
まさに今日、同業者の方から、「断熱も最低ラインがZEHレベルになって、最低限程度の断熱では見向きもされなくてヤバい。」というお話を聞いたところ。
住宅が健康を維持する場所として、よりちゃんと考えられるようになってきましたね。
と言っても、温度や空気質だけで、健康が保てるかと言えば、そうではありません。
最近、あらためて住宅業界に起こっているムーブメントが、
「ケガをしない家づくり」。
昔から、住宅内ではたくさんの事故が起こっています。
その中でも特に、転落や転倒といった身近でありながら、大きなリスクを抱えるホームハザード。
住宅内環境という外的要因をできるだけ整備することで防ぎつつ、年を取っても安心な家づくりをしようという取り組みです。
この取り組みの中心にいるのが、
安全な家づくりアドバイザーの満元貴治氏。
臨床現場で作業療法士としてリハビリに携わってきた氏が、医療従事者目線で、家庭内事故の起こりにくい住まいについて発信をし続けています。
彼のYoutubeチャンネル ヨシローの家【安全な家づくり】は登録者数は約7700人。
SNS等の層フォロワー数は1.6万人。
家づくりをされた方の中には、彼の動画をご覧になったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、安全な家づくりを提唱した人は数あれど、医療従事者としてエビデンスありきで、提唱した人って今まで聞いたことないんです。
そんな彼が今年9月に出版した、
【作業療法士が伝えたい ケガをしない家づくり:住宅内事故を防ぐ50の方法 】
これが住宅建築業界内で話題になっています。
断熱も重要。
耐震も重要。
デザインも重要。
でも、デザインを優先しすぎて、先々安全に暮らせなくては、もったいない。
基本に立ち返って、宅内の安全性をちゃんとプランに落とし込む。
当たり前のことですが、再確認させてくれた満元さん、ありがとう。
ご興味ある方は是非、読んでみてくださいね。
セミナーで2回目にお会いした時に著書にサインを頂きました。
さて、住む人も大事だけど、一緒に暮らすワンちゃん、ネコさんの健康も超大事。
ってことで、今日はこれから愛犬家住宅コーディネーターの「犬種別プラン」勉強会。
ネコさん以上にワンちゃんは、犬種による特徴さが大きいので、一緒に暮らすときにポイントを間違うと健康を害することがあります。
股関節、腰、膝、よだれ、運動、体長、気質、マズルの長短、人とは違う生き物だからこそ、ちゃんと注意してあげたい。
住宅新築時に、ワンちゃんを迎え入れる場合、犬種が分かっていれば、できるだけ対策しておいてあげたいところです。
家族の健康は、当たり前に最優先。
長く一緒に暮らすのですから、先を見据えた家づくり。
より安心できる暮らしをご提案できるように、どんどんアップデートしていきます。
hiroyuki
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先日、「今や、バルコニーは極力設計しないんです。」というブログを書きました。
その内容に対してご意見を頂きました。
「バルコニーは必要だと考えている。バルコニーを設計してくれない建築会社は候補に入らない」と。
まっすぐなご意見ありがとうございます。
このご意見、とっても大事だと思いました。
というのも、何が大事で、何が大事ではないか、自分の家づくりの価値は自分で決めなければいけません。
今日は、もう一度そんな話。
「今や〜」のブログの中で、バルコニーを積極的には、計画しない理由については書きました。
設計者によっては、バルコニーを必ず設計に含める方もいるでしょう。
これも、設計者の価値観です。
例えば、天窓に対する考え方も同じです。
天窓がある空間は、日中スポットライトのように鮮やかな光が差し込み、空間が演出されたように映えます。
しかし、壁に設置されている窓に比べ、雨仕舞(雨漏り対策)の検討が必須ですし、何より温熱的に優れたガラスの仕様がなかったりと、デメリットも存在します。
オースタムとしては、極力設計しないけれど、立地や要望によっては、最低限プランに組み込むことがあります。
でも、トレードマークのように、ほぼ全棟天窓で演出される設計者さんもいらっしゃいます。
本当に設計する会社、設計する人によって、どこに重きを置くか、というのは変わります。
それが、ご自身の家づくりに合っているのか、判断できるって本当に大事です。
先日も打合せの中で、浴室に特殊なオプションを検討されたお客様に、
「10年先に故障があった場合、部品の保管期限を過ぎると修理等できなくなるデメリットがあることをご理解ください。」
デメリットをご理解頂きつつ採用となりました。
とはいえ、言ってしまってから、余計な一言だったかなと思ってしまったり・・・
イケイケで進めてしまえば、ノリで進められてしまうのですが、物事にはメリットと共に、デメリットもあるので、自身の価値観でついつい水を差してしまう。
悪い癖です。
「よくそこまで知ってるよね。」と言葉にしてくれるお客様もいれば、
内心「うっせえわ!」と思っていらっしゃる初回見学の方もいらっしゃると思います。
それも含めて、建築会社との相性。
そして価値観。
高気密高断熱だって、自然と共に暮らしたい方からすれば、無意味の塊です。
だから、「オースタムさんとは合わない。」とはっきり言える方もまた、家づくりの価値観をしっかり持っていらっしゃる。
そんな違う価値を聞くのは勉強になるし楽しいから好きですよ。
ちなみに、見学会では、少しでもオースタムの価値観をお伝えするために、喋りまくります。
10月21日の見学会も、ご予約埋まりましたので、当日は喉を万全の状態にしてご案内いたします。
お越しになる皆様、お会いできることを楽しみにしておりますね。
hiroyuki
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やっと暑さが落ち着いて、湿度も下がってきたかと思ったら、9月末なのに最高気温30℃越えって、今年は異常すぎますね。
それでも、夜から朝にかけて、ぐっと気温が下がってくれるようになったので、寝苦しさから解放された方は多いのではないでしょうか。
秋物を重ね着できるまでには、もう少しかかるかもですが、ちょうどいい季節がやっと見えてきました。
この時期になると、新規のお客様と居住環境についてお話をさせて頂いた時に、必ず聞かれる言葉、それが、
「高気密・高断熱住宅って、窓開けちゃいけないんですよね???」
この質問について、あらためて回答しますね。
実は、先日、新築住宅のプラン依頼を頂いたお客様からも、
「実は私、窓開けたい派なんです・・・高気密・高断熱住宅って窓開けられないので、生活スタイルが合うか心配なんです。」
というご相談を、小声で頂きました。
小声じゃなくても大丈夫ですよ。
「開けちゃってOKです。」
家に暮らし方を合わせて無理するようでは、高気密・高断熱を選ぶ意味がなくなってしまいますよね。
現実に、高気密・高断熱に住んだことがない人の知識からすると、気密性と断熱性を高めれば、まったく窓を開けず、空調管理することで、ほぼ温度差のない暮らしができると思ってしまうかもしれません。
でも実際は、室容積に対して窓面積が大きい部屋と小さい部屋では、室温の変化は違いますし、24時間換気が2時間に1回家中の空気を入れ替えるという事は、その際の温度、湿度の影響を受けます。
住み始めると、昔住んでいた家では10℃単位で、暑い、寒いと感じていた方が、2〜3℃の範囲で暑さ、寒さを感じられるようにチューニングされます。
ちゃんと身体を守れるモードに切り替わるが凄いんです。
どの状態が快適で、どうなると不快に感じるか、わかるようになります。
真夏、真冬はそれでいいんです。
これが、秋や春、外気温が23℃くらいで、相対湿度が50%くらいの季節だったら。
家の中を機械で温度調整するなんて、もったいなさ過ぎます。
エアコン切って、窓開けてください。
爽やかな風が入るように、窓配置しています。
もちろん、花粉症や幹線道路近くで排気ガスが音の問題などもありますので、住む人や土地の制限もあるかもしれません。
でも、窓を開けてもイイんです。
で、冷えを感じる季節になったら、窓閉めて暖房モードに入ってください。
私たち高性能住宅の送り手は、よりエコノミーに暮らして頂くために、ベーシックな冷暖房開始時期や設定温度をお伝えしています。
しかしながら、体感温度は人それぞれ。
家族ひとりひとりによっても変わってきます。
ご自身たちが心地よいサイクルを暮らしながら見つけて頂くのが理想です。
だから、「うちの家族は暑がりなので、冬も室温20℃あれば快適に暮らせます。」となれば、20℃でもOK。
私は、冬なら室温23℃、床面温度25℃がぴったり。
高気密・高断熱住宅は、「窓を閉められる」という選択肢も選べる住まい、程度に考えて頂ければ十分。
と言っても、真夏、真冬に窓を開けて暮らせるわけもないし、春や秋はどんどん短くなっている。
気候が厳しくなればなるほど、「窓を閉められる」暮らしの価値はどんどん高まりますね。
10月21日の見学会は、高気密住宅だけど、窓を開けてお客様をお迎えすることになるかも。
実際の暮らしに沿った、ご案内をしますよー。
こんなことができるのも、設計して、施工して、ご提案する人自身が、高気密・高断熱・全館空調に住んでるからなんです。
住んだことがある人が実生活をもって設計するのと、住んだことが無い人が知識だけで設計するのでは、大きな違いがあります。
ご興味ある方は、是非、見学会予約してくださいね。
hiroyuki
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まだ湿度が残っているので、外での作業で油断はできませんが、秋の気配を感じられてうれしい限りです。
とは言え、台風シーズンは真っ盛り、樋やバルコニーの排水がちゃんとできているか、チェックしましょうね。
さてさて今日は、バルコニーについて。
先日も築16年のオーナー様宅の定期点検にてバルコニーの防水チェックをした際に、一部「浮き」を確認いたしました。
オースタムの当時のバルコニー防水仕上げは「シート防水」なので、厚さがあり、表面の傷などには非常に強いのですが、紫外線による経年変化により、徐々に縮みが発生します。
すると、隅角部などを叩いてみると、すこーし浮いているのが分かったりします。
このまま放っておくと、より縮んで剥がれの元になるため、紫外線防止のトップコートを塗布して、縮みを抑制してあげます。
FRP防水でも、対応はほとんど同じで、新築時のトップコートが劣化してくると、剥がれて粉を吹いたようになります。
そのまま放置すると、摩耗、退色、ひび割れと進行していきます。
FRPの場合、塗装のため防水層が薄いので、より早め早めの対処が必要です。
バルコニーは、屋根や外壁と違い、ほぼ平らな場所です。
雨が降った時に、屋根や外壁は確度があるので水が流れやすいのですが、平らな場所では水が留まりやすく、防水が切れていたら侵入を許しやすいというのは、イメージの通りです。
だから、定期的なメンテナンスが必須となります。
と考えた、バルコニーって、どのくらいの利用頻度でしょうか?
オースタムのTシャツの家オーナー様でバルコニーを設置された方の使用頻度を聞いてみると、普段の洗濯物は部屋干しをされている方が多く、思ったよりも使ってなかったりします。
特に、奥行きが90?程度のバルコニーの場合、その傾向が高いです。
実は私の家もこのカタチ。
もちろん、あればあったで布団を干したりしているのですが、仮に10年ごとにメンテナンス費用をかけるとして、その価値に見合うかと考えると・・・
と考え、約10年前から、当たり前にバルコニーを付ける設計を止めました。
近年、この考え方が家づくりをされるご家族のなかでも常識になりつつあるようで、特に若い方には同意して頂ける事が非常に多いです。
ただ、バルコニーは絶対的なリスクという訳ではありません。
2階から、花火や山々の景色が望められたり、敷地の都合でお庭が取れなかったりといった状況があった場合、ゆったりとしたバルコニーで価値ある時間を過ごすという選択肢はありだと思います。
メンテナンスコストに負けないだけの価値を生み出せるがどうかが、大事ですよね。
そんな時には金属防水を利用すれば、強度も高く、屋上緑化なんかもできる止水性を持たせることもできるので、おススメ。
家を建てるにあたり、一般的についていると思われるけれど、それ本当に必要?って感じるものって、結構あります。
バルコニー、勝手口、シャッター、シーリングライト、WiFiを利用した給湯やエアコン操作、などなど。
こんなのが標準で付いてる家に限って、気密断熱甘かったりして・・・
本当に大事なのは、自身の暮らしに必要かどうか。
だから、家づくりをするときに、仕様や間取りから考えちゃいけない。
どんな暮らしをしたいのか、イメージすること。
その暮らしに必要だったら、優秀な建築士がカタチにしてくれます。
hiryouki
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弊社会長が、送られてきた某工法のダイレクトメールを見て、
「これすごくないか!?アルミサッシなのに結露しないってよ!!」
驚いていました。
あ、まだ残暑厳しい季節ですが、冬の窓結露の話をしています。
アルミサッシでも結露しない方法ってあるんでしょうか?
実は、あるんです。
今回は、弊社会長に向けて、季節外れの窓結露の復習です。
さて、まずは結露のメカニズムのおさらいを。
冬の窓結露とは、外気温が伝わってきて、窓ガラスやサッシ枠が冷やされます。
室内の空気が冷やされたそれらに触れた時に、それらが露点温度に達していると、結露を起こします。
この露点温度、常に一定かと言えば、そうではありません。
空気の温度とそこに含まれる水蒸気の量によって変化します。
例えば、空気の温度が20℃で、相対湿度が50% だとすると、露点温度は9.3℃です。
つまり、上の空気が、表面温度9℃のガラスに触れたら結露を起こします。
空気の温度が20℃、相対湿度が80% だったらどうでしょう?
露点温度は、16.4℃に変わります。
空気の温度から、わずか3.6℃窓ガラス表面の温度が低いだけで露点温度に達して、結露を起こします。
これを例にすると、私の自宅でも夏によく見られる、窓ガラスの外側が結露する現象ってのが起こります。
湿度が高い夏の朝、外気温が28℃、相対湿度が90%のムシムシな家の外。
露点温度は26.2℃なので、約2℃ガラスの外面にエアコンで冷やされた室内の温度が伝わるだけで、結露を起こします。
これが窓の外側結露の正体です。
さて、話がズレました。
アルミサッシで結露しない仕組みでしたね。
先ほどは、同じ空気温度で、相対湿度を上げることで、露点温度が高くなりました。
今度は逆に、相対湿度を下げてみましょう。
空気の温度は20℃のまま、相対湿度を20%にした時の露点温度は?
-3.2℃です。
マイナス サンテンニド デスヨ。
外気温が氷点下にならない、東京都内とか以西の地域であれば、外気温よりサッシ表面温度が下がることはあり得ませんから、アルミサッシでも結露は起こしません。
冬、部屋の湿度を下げてあげれば、低性能の窓でも結露を起こしません。
ちなみに、湿度を下げたければ、冬の暖房はエアコン一択です。
ファンヒーターを使うと、燃やした灯油のL数だけ、空気中に水蒸気が発生しますので、加湿してしまいます。
さて、冬に湿度を下げる話を真面目に書きましたが、快適に暮らせるかどうかとは別問題です。
冬に室内の水蒸気量が低い状態については、多くの方が体感したことがあるのではないでしょうか。
朝起きたら、のどがカサカサ。お肌パリパリ、風邪コンコン。
2021年に、株式会社エー・アンド・デイという、医療健康機器や測定器の開発・販売を行っている会社が、
「季節性インフルエンザの流行と絶対湿度との関係について」
というレポートを公開しています。
絶対湿度というのは、空気中の湿度をグラム(g)であらわしたもの。
先ほどまで話していた、相対湿度ってのはパーセント(%)、割合ですよね。
さて、レポートをざっくり抜き出すと、
空気中に放出されたインフルエンザウイルスの6時間後の生存率は、
絶対湿度 17 g/m3 では、 生存はなく
絶対湿度 11 g/m3 では、 5% が生存する
絶対湿度 7 g/m3 では、 20% が生存する
絶対湿度 5 g/m3 では、 50%(35〜66%)が生存する
とあります。
絶対湿度が下がると、インフルエンザウイルスの生存率はどんどん大きくなっています。
さて、空気の温度が、20℃の時、相対湿度が、20%のカラカラ状態の時の絶対湿度は?
3.46 g/m3
インフルエンザウイルスが、イキイキしているのが目に浮かびます。
健康的ではありませんね・・・
さらに湿度が低いと、体感温度は低く感じられますし、仮に本当にアルミサッシ使ってたら、そこから冷えが伝わって、快適とはほど遠いです。
会長、わかりましたか?
冬にアルミサッシでも窓結露しない家をつくるなんて、超簡単。
そこに人が暮らすことを無視すればね。
だから、このDMの工法は、営業の話を聞く価値もございません。
冬でも湿度を保てる工夫や暮らし方をしつつ、しっかりと熱が伝わりにくいガラスとサッシを使って、窓結露を起こさない。
ちょっとでも断熱の勉強したら、当たり前のことですが、ついついスゴイ謳い文句があると、心が引かれてしまう。
それじゃ、修行不足です。
健康と省エネ性、人の暮らしに寄り添った家づくりをしたいですよね。
寒くなるまで、もうちょっと時間はありますが、この機会なので家づくりを検討されている方は、冬の事も思い出して建築会社と話をしましょうね。
ちなみに、先に書いた株式会社エー・アンド・デイのレポート、普通に公開されているので、下にリンク張っておきますね。
hiroyuki
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また、やります。
「え・・・2軒行ったり来たりするの、面倒だなぁ。」
と思ったあなた。
隣ですよ。ト・ナ・リ・・・・
築10年を見学した後、隣の敷地に築2年。
しかも、どちらも展示場ではなく、実際に住まいとして人が暮らしているリアル住宅。
隣り合った敷地でも、暮らす人が違えばコンセプトは大きく変わります。
そして、断熱性能は、HEAT20 G2 と G1⁻ 。
暮らしにどんな違いがあるか、覗いてみませんか?
★☆★『わたしのTシャツの家「秋の2棟比較」OPENHOUSE』(予約制)★☆★
日にち 2023年 10月 21日(土)[完全予約制]
※受付を終了しました。
時間 10:00〜 予約済み
13:00〜 予約済み
15:00〜 予約済み
場 所 栃木県河内郡上三川町
※ご予約頂いた方のみ詳細をご案内いたします。
飼い猫がいますが、臆病すぎるため顔をだしません。猫が苦手でも大丈夫です。
深刻なペットアレルギーをお持ちの方の見学はお控えください。
ご予約希望の方は
お電話:028-672-3734若しくは、問い合わせフォーム(下記URL)よりご連絡ください。
http://www.oustam.com/mail.html
本イベントは完全予約制です。
定員に達する場合がござますので、お早めにご連絡ください。
hiroyuki
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8月も、もう終わり。
暑い日は続いているけれど、朝晩の空気が少しだけ和らいできましたね。
今年はコロナ禍が過ぎてから、初めて妻側の実家にお盆里帰りをしました。
真夏の帰省は4年ぶり。
大学時代とそのあと数年、併せて6年くらい住んでいた街だったけど、「こんなに暑かったっけ?」って思うほど名古屋は暑かった。
そんな暑い名古屋の夏、築45年ちょっと超えたくらいの一般的な2階建ての住宅。
普段、全館空調に10年暮らしていると、すっかり忘れてしまっていた異なる点がたくさん。
そんなポイントをあらためて備忘録的に箇条書きしてみようと思います。
まずは到着から。
・帰省して玄関引き戸を開けて思ったのは、「外と中で温度差がない。家の中暑い。」
・サンダル脱いで、フロアに上がった瞬間に感じたのは、「床がしっとりする・・・」
・客間に入ると、熱がこもって外より暑い。
・エアコンを点けるとフル回転。空気の温度が一気に下がっていくが、床・壁・天井の温度がいつまでたっても下がらない。
・逆に床が暖かくて気持ちいい。
・エアコンの利いた客間から出ると廊下との温度差が著しい。
・居室の戸は必ず閉めないと、冷気が流出する。小2の息子もその辺りわかっているようで、帰省時はちゃんと閉めていた。
トイレ
・トイレは窓が開いている。暑い。長居はできない。
お風呂
・お風呂から出ると、暑さと湿度でなかなか汗が引かない。
・髪を乾かすのに、2倍以上時間がかかるし、暑い。
就寝
・布団がほっかほか。
・就寝時、普段自宅のエアコンで設定している25℃に温度設定するが、エアコンはフルで動き続け、身体が冷えてくる。
・ちなみに客間は6畳と8畳の続き間。エアコンは10畳用。
・数℃設定温度上げないと、エアコンの風は落ち着かないが、上げたら上げたで微妙に暑い。
・夜中トイレに起きて、廊下との温度差を体感すると、意識が覚醒してしてしまう。
・エアコンがメチャクチャ働き続けるので、除湿能力だけは半端なく、朝起きたら喉カラカラ。
こんな所でしょうか。
高性能な暮らしだと、逆に上のような事が起こらないって意味だと思ってください。
Tシャツの家のオーナー様たちの多くが帰省すると、同じような感想をくれます。
冬に帰省すると、風邪ひいて帰ってきたり。
でも、だからこそ、自宅に戻ってきたときに、あらためて如何に自分の家が快適か再確認します。
ついつい、温度差の小さい暮らしを続けていると、それが当たり前になってしまうのですが、
そうではない事を思い出させてくれるのが帰省。
夜中に運転して名古屋から帰ってきて、玄関明けた瞬間の快適さよ。
荷物片づけて、明るくなる頃に入る室温と同じ温度の布団。
スッと眠りにつけます。
自宅に居れば熱帯夜なんて今年もありませんでしたから。
住宅に性能を求めた家族の特権です。
涼しくなったら、暑かった事を毎年忘れますが、次は寒い冬が来ます。
そしてまた、来年だって夏が来ます。
本気で、「家は暑さ寒さから家族を守るシェルター」としての能力が必要な時代ですよね。
hiroyuki
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今年は、各地で猛暑日の連続日数が史上最長を記録し、いまだ厳しい暑さの日々。
扇風機を回しても熱風。
夜に窓を開けても、ベトベトの熱風。
快適な睡眠をとるつもりで、寝室のエアコンを点ければ、風が寒くて、消したらすぐに暑くなる。
こんな日々では、身体を休めるどころではありません。
以前から、「家はシェルター。外の暑さ寒さから身を守り、英気を養う場所。」とお伝えしてきましたが、
今年ほど、暑さに対してのシェルターが必要だと思われた方が多い年はなかったのではないでしょうか。
どんどん厳しくなる夏。
エアコンや扇風機だけでお茶を濁すだけでは、家族の健康を守れません。
家の断熱性能と適切な冷暖房機器選択、併せてはじめて、家のどこに行っても涼やかな暮らしとなります。
「暑さ寒さも彼岸まで」
今年の猛暑の中、体感できるラストタイミング。
42坪の2階建てに、エアコンを1台設置して、体感して頂けるようにお待ちしております。
ご予約をお待ちしております。
仕様
屋根:ガルバリウム鋼鈑 立平葺
外壁:塗り壁 STOホルツサーモ
サッシ:トリプルガラス樹脂サッシ
玄関ドア:ガデリウス木製断熱玄関ドア
空調機器:屋根裏・床下エアコン
太陽光発電システム:7.50kw[ZEH]
UA値 0.30w/?K [HEAT20 G2グレード]
C値 0.3㎠/? 以下[全棟完成時 気密測定]
耐震等級3[構造計算]
☆★☆ Tシャツの家 断熱体感構造見学会 (事前予約制) ☆★☆
日時:2023年 9月 2日(土)3日(日) ※各時間 1組限定
2日(土) 10:00 / 13:00 / 15:00
3日(日) 10:00 / 13:00 / 15:00
※本見学会は、事前予約制です。
※ご予約なくお越しいただいた場合、ご見学頂けません。
ご予約の際は、お名前、お電話番号、ご来場希望日時、ご来場人数をお伝えください。
場所:栃木県芳賀郡芳賀町祖母井
hiroyuki
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今年の夏も、暑さが厳しいですね。
この暑さの中、工事を進めてくれている協力業者の職人の皆さんには、頭があがりません。
弊社の大工コンビも、流石の暑さにグロッキー気味。
いくら完成すれば全館空調の家とは言え、工事中は保温力の高い箱。
作業をする職人さんたちにとっては、現場が厳しい環境であることに変わりはありません。
という事で、小さいながらスポットクーラーを支給しました。
昨日から、窓を閉めての屋内工事。
冷房容量は全く足りていませんが、気密性が高いので、しっかり湿度を下げてくれ、かなり体感はラクになったとの事。
さて、今日は夏の全館空調の家に暮らすにあたり知っておきたいことについて。
全館空調の住まい、この数年で爆発的に浸透し始めましたね。
浸透するにあたり、多くの調査・検証が行われ、全館空調にするのであれば、エネルギー効率的に断熱性能はHEAT20G2以上という事がわかってきました。
G2以上で、エネルギー負荷を小さくしながら、快適に。
いまや全館空調の基本となりました。
などなど、数値的なことや、エネルギー的なこと、知っておきたいことはあるけれど、やはり重要な点は「室温」の事。
特に「夏」。
全館空調の住まいは、基本的に高気密・高断熱、そして空気循環を備えています。
住宅を一つの箱と考え、その箱全体の空気をかき混ぜ続けることで、家じゅうの温度を均一にし、ほぼ温度差を無くします。
この「均一な室温を、何℃にするか。」というのが、考え所。
暑がりの人もいれば、寒がりの人もいます。
家族で体感温度が近ければ良いですが、そうとは限りません。
そのため誰の適温にするかを考える必要があります。
冬の場合、ある程度室温高めに設定したとしても、エアコン暖房であれば「暑すぎる!」という声はあがりにくいでしょう。
しかし夏の場合、室温を下げ過ぎると「冷え」を感じる方は意外と多いかもしれません。
やはり多いのは、ご主人と奥様の体格差が大きいケースでは、体感温度の差が大きく開くことがあります。
男性は室温をもう少し下げたい。
女性は室温を下げたくない。
この現象、更に起こりやすいのが、床面温度が低い場合です。
夏にエアコンの冷気が床下に回りやすいシステムになると、床面の温度が下がりやすくなります。
そうすると、冬の床暖の逆。
床冷の完成です。
多くの方が経験済みのように、床が冷たいって状態は意外とストレスです。
それが暑い日だったとしても、足の裏だけ冷やされ続けると不快に感じてしまうのです。
さて、ちょっと話が脱線しましたが、体感温度差をどうするかを考えてみましょう。
まず、大事なのは温度を下げすぎない事。
そして除湿すること。
私の家の場合、私は湿度の変化に敏感。
奥さんは、温度の変化に敏感です。
これは一例ですが、体感温度差が大きい場合、体格差も大きいことがあります。
そうすると、男性の方が発汗量が多いのですが、空気中の水蒸気量が高いと、気化熱を起こしにくく、体内に熱がこもりやすくなります。
結果、「暑い!」って感じやすくなる訳です。
だから、より熱を排出しやすくしてあげるために、湿度を下げます。
さらに、個別で扇風機使いましょう。
「全館空調の住まいには、扇風機は必要ない!」と思われている方も多いのですが、体感温度差に対して最も有効な方法は、暑がりの人に風を当てることです。
実際、全館空調システムの多くの場合、冷房の風が直接人に向かわないように設計されています。
直風が当たると、寒がりの人は夏地獄ですし、冬に温風が顔にあたるなんて目も当てられません。
なので、扇風機を使って上手に体感コントロールをして頂くのが最良です。
こんなことを書くと、「体感温度差があって扇風機まで使うなら、高気密高断熱の全館空調なんてムダ!」と仰る方もいるかもしれません。
でも、そんなことはないのです。
体感温度での快・不快の差は、一般的にせいぜい数℃です。
しかし、普通の住宅の暑い部屋と冷房が効いた部屋の温度差はどれだけでしょう。
冬ともなれば、その差は更に大きくなり、20℃のリビングと8℃の洗面室なんて当たり前。
快・不快を飛び越えて、健康・不健康のレベルの話になってきます。
もちろん、しっかりと高気密・高断熱にして、各所冷暖房という方法もあるかもしれませんが、費用には無駄が多いですよね。
やはり、少ない冷暖房機器で、家全体をコントロールしつつ、局所でちょっと調整。
これがあるべき姿です。
だから、高性能な住宅に住むことになっても、扇風機は処分しないようにしましょうね。
hiroyuki
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先日のブログでは、お見苦しい所を見せてしまって申し訳ありませんでした。
このところ、大手ハウスメーカーさん離れが進んでおり、大手企業さんの福利厚生に紐づけた家づくりの支援も、地元の中小工務店を視野に入れ始めたとのお話を、最近市場リサーチ会社さんから聞きました。
とは言え、小さな工務店という立場って、そんなに良く見られている訳ではないんです。
資本主義の中においては、やはり売り上げこそが至上。
「敢えて広げない」という方向性は、沢山売って欲しい材料メーカーとは合わない事もしばしばです。
とは言え、住宅業界、そんな会社ばかりではありません。
以前、建材販売店の営業さんから、「オースタムさんに、絶対に合う会社があるから紹介しますよ!」というお話を頂いていた会社を紹介して頂きました。
埼玉県の地盤関係の会社さんなのですが、これがピンポイントで刺さる刺さる。
私自身、最初に勤めたハウスメーカーが地盤教育に熱心だったこともあり、結構内容理解できる知識があります。
加えて、構造塾への参加もあり、地盤と地盤改良については、常々思う所がありました。
そこに風穴を開けてくれそうな提案を頂き、超ハッピーです。
捨てる神あれば、拾う神あり。
まだ、詳細は伏せますが、これまでのスウェーデン式サウンディング試験に追加してアナログながら確実なデータを取って解析する方法を検討しています。
地盤調査においては、これまでスウェーデン式サンディング(SS)試験にはじまり、表⾯波探査法、スクリュードライバー式など、色々な試験を試させて頂きましたが、結局のところ、信頼できる調査会社でSS試験を行う事が、最も安全であると結論づけていました。
それを覆してくれるかもしれない、追加要素。
これは今後、台風の目になるかもしれません。
今回の出会いについては、間に入ってくれた建材販売店さんの担当営業さんの功績がすべてです。
彼が、オースタムという工務店がどんな会社で、何を大事にしていて、どこへ向かおうとしているのか、ちゃんと理解してくれているからこそ、ピッタリはまる提案を今回に限らずしてくれています。
間に入る代理店業務って、中間マージンがかかるだけの存在として、時代の中でどんどん苦しい存在になってきています。
メーカーと直接やり取りできるなら、その方が安いに決まってます。
でも、彼らが提案してくれるから、新たな出会いとなることもあるし、確度が高い紹介をしてくれる人って、貴重で信頼度高いですよね。
逆に世の中にはどんなに情報持ってきてくれも、まったくコッチを見てくれていない営業さんは山ほどいるんですよね。
まぁ、手間もかかるし、大変なのも理解はできますが・・・
そう考えると、工務店自体もお客様にとっては中間代理店と言ってもいいのかもしれません。
設計や施工という中心的な役割を果たしつつも、自社だけではできない基礎、電気、設備給排水、内装仕上げ、左官、板金などなどたくさんの協力業社と共に一棟の家を作り上げます。
お客様の希望に沿った家づくりをするために、材料を提案し、それに見合った技量を持つ協力業者を選定しなきゃいけません。
だからこそ、ワンチームとして家づくりができる体制で家づくりしたいですよね。
オースタムの家づくりが分かっている協力業者と共につくる事が大事だと思っています。
だから、着工前には着工研修会という名の、施主様と主要業者の顔合わせ会を行います。
何だか今日は話が飛びすぎですね。
良い出会いがあったので、テンションだけで書いてしまいました。
次回はちゃんと、ためになる情報系の内容書きますね。
hiroyuki
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大きな吹抜に貼られたアスレチックネットの上で、お子さんが遊ぶ。
吹抜を家族の居場所にできる、一つながりのワンルームのような住まい。
LDKからクローク、
クロークから寝室、
部屋としての区切りが曖昧だからこそ、より家族を近くに感じられる空間配置。
とってもおしゃれなご夫婦と3人のお子さんが暮らすコンパクトな2階建て。
もちろん、居住環境を大前提に温度差の小さな高気密・高断熱仕様。
[SPEC]
UA値 0.32w/?K [5地域 HEAT20 G2グレード]
C値 0.3㎠/? 以下[全棟完成時 気密測定]
耐震等級3[構造計算]
[仕様]
屋根:ガルバリウム鋼鈑 立平葺
外壁:ガルバリウム鋼鈑(一部 杉板張り)
サッシ:トリプルガラス樹脂サッシ
玄関ドア:ガデリウス木製断熱玄関ドア
空調機器:屋根裏・床下エアコン
太陽光発電システム:7.87kw[ZEH]
おひさまエコキュート
ガス乾燥機 乾太くん
☆★☆ 「FUZZY SPACE」OPEN HOUSE(事前予約制) ☆★☆
日時:2023年 8月 19日(土)20日(日) ※各時間 1組限定
19日(土) 10:00 / 13:00 / 15:00
20日(日) 10:00 / 13:00 / 15:00
※本見学会は、事前予約制です。
※ご予約なくお越しいただいた場合、ご見学頂けません。
ご予約の際は、お名前、お電話番号、ご来場希望日時、ご来場人数をお伝えください。
場所:栃木県宇都宮市瑞穂一丁目
hiroyuki
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今年は本当に、展示会やセミナーが多い。
沢山のお誘いを頂くのですが、現場や打合せ、事務処理などに追われていると、すべてに参加するのはムズカシイ。
極力都合をつけて、「これは!」というものには、足を運ぶようにしています。
オースタムで家を建てて頂く方々により素敵な暮らしがお届けできるよう、新たな材料や知識を探し続けています。
今年に入ってから、やはりとてもイイ材料に出会い、それがご提案できるよう、少しづつ準備をしてきました。
初回の打ち合わせ時、代理店ののマネージャーさん達と価値の共有、モノづくりの考え方、商品の方向性を聞き、
「これは良いものだ。」とキシリア様に伝えたくなった材料。
ハードルはあるものの具体化し、あとは契約と実地講習を受ければ、認定店としてお客様にご案内できるという状況まで漕ぎつけました。
で、契約前に、代理店の社長とzoomで顔合わせしましょうという事に。
zoomでひとしきり自己紹介し、今後の方向性などの話をした後に言われた一言。
「(オースタムさんは)認定店にならない方がいいんじゃないですか?」
理由を聞くと、オースタムの建築棟数やリフォーム件数だと、代理店さんが指定している年間使用量に達しなさそうなので、無理しない方が良いとの事。
特殊な材料などの認定店になる場合、年間にどの程度使うという事を基準に価格設定などの約束を行うという事は、この業界では結構よくあること。
ただ、「やる」って言って、先方から遮られたのは初めてだったので、とても驚きました。
確かに、地方の家族経営、しかも年間の新築棟数を絞って建築している、零細工務店。
付き合う相手としては、心配ですよね。
心配させてごめんね。
相手は、名の知れた超有名材料だもの。
その認知を国内に広げていくのが彼らの使命という事ですから、小さな工務店とちょこちょこ付き合うよりも、地場の有力ビルダーさん辺りと提携した方が、間違いなく有意義です。
とは言えその材料、住宅に使うには注意事項が結構多い。
施主へのしっかりとした説明や信頼関係がかなり重要になってきます。
棟数が多くスピード重視のビルダーの場合、価値観が合いにくいのでは?と思うところなのですが、あくまでこれは私が思うだけのこと。
このところ、地場工務店の価値や在り方に理解を示してくれる代理店さんやメーカーさんとの付き合いがとても増えました。
その結果、逆に大きな視点から見た自社の姿を忘れていました。
零細工務店。
普段から、大手さんを相手にしている方々からすれば、星の数ほどある吹けば飛ぶような存在。
思い出させてくれて、ありがたい。
喝を入れられた気分です。
まぁ、代理店の社長さんの別計画の話に、先回りして余計な事を言った私にカチンと来たのもあっただろうな・・・
(そんな方向の話になると思わず、いつもの調子で余計な事を語ってしまいました。口は災いの元ですね。)
でも、何にせよ今回の一番の問題は「数」。
年間の施工棟数が多ければ、そんな話にはならなかった。
材料はとても良いもの。
しかし、家づくりへの考え方には大きく隔たりがある。
まぁ、材料屋に何期待してるんだって話ですよね。
大手さんのロジックで考えれば、当たり前。
材料をどう扱うかは、あらためて一考しなければいけませんね。
オースタムは小さな工務店ですが、そこが好きと言ってくれるお客様で成り立っています。
オーナーの皆さん、打合せ中の皆さん、本当にありがとう。
より素敵な家づくりのために、より良いご提案ができるよう頑張ります。
hiroyuki
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暑い・・・
暑いですね。
昨日、新築物件の建て方(柱、梁などの木構造材組み立て工事)でした。
さすがの暑さに、大工達も休憩時間をこまめに、たっぷりと水分を取ってもらいました。
何とかギリギリ棟上げ完了です。
さて、日本の夏はエジプト人もびっくりする程に暑いという事を聞いたことがあるかもしれません。
多くの方は、湿度が高いのが理由と思っていらっしゃることでしょう。
半分正解です。
多湿な空気が汗の気化熱を阻害し、体の熱を空気に逃がしにくくします。
結果、熱がこもって熱中症になりやすい状況を作ります。
もう半分は、空にあります。
この説明をする前に、「放射」について軽くおさらい。
物体からは、常に熱の電磁波が出ていて、その電磁波で熱を移動させています。
太陽の光が暖かい、遠赤外線ヒーターが暖かいなんてイメージ。
逆に冬に窓際に近づくを冷たさを感じるのも「放射」によって体の熱が奪われるから。
「放射」は常に、温度が高い方から低い方へ熱が移動していきます。
この「放射」と「空」の関係がより日本の夏を暑くしているんです。
まずはエジプト、カイロの空を見てみましょう。
日中メチャクチャ暑いカイロですが、夜になると一気に冷え込みます。
これは、空に雲が少ないから。
雲がないと、宇宙という冷たい空間に向かって、「放射」によって地上の熱が奪われていきます。
そのため、夜は気温が下がるのです。
それに対して、関東地方の夏は湿度が高いため、夜が雲りがち。
すると、空を布団で覆っているように、熱がこもります。
ジメジメ、ムシムシの熱帯夜の出来上がり。
ナイトパージ(夜間の窓開放)による冷却空気の取り込みが、あまり役に立たないのはこのため。
逆に日本の冬は乾燥しているため、雲ができにくい。
結果、「放射」によって、宇宙に熱を奪われてしまい、更に寒さが一気に増します。
冬に天気予報で聞く「放射冷却」というのが、この現象ですね。
夏の夜は、涼しくならないし、冬の夜は冷え込む。
なかなかハードな環境です。
だからこそ、ちゃんと断熱して、屋内で温度環境を整えられる準備が必要です。
今年の夏も暑い日が続きます。
こまめな水分補給で、熱中症対策。
エアコンの使用をケチっちゃだめですよ。
健康を害すのが最もコスパが悪いんですから。
hiroyuki
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毎月の電気代の請求を見るのが不安な日々が続きますね。
本日は、ナイス株式会社さんが主催する、太陽光発電・蓄電・V2Hセミナーに参加させて頂きました。
こういった製品系は、日々進化するので、時々チェックしておかないと、置いていかれてしまいます。
ナイスさんは住宅建築用資材の国内流通及び輸入事業の超大手さん。
戸建住宅・マンションの企画、設計、分譲、その他不動産仲介まで自社でやってます。
そんな大手さんが、地場工務店に向けてどんな説明から入るかと思ったら、太陽光の営業の基礎の基礎である国のエネルギー政策の推移から。
確かに、太陽光発電を含めた住宅エネルギー関連の商材は、背景から時代の流れ、今何が必要かわかっていないと、お客様に対して説得力のあるご提案できませんよね。
私自身が10年近く前に同様のセミナーを受けた時は、何となくで聴いていた内容でしたが、今聞くと周辺情報含めてガッチリ理解できるようになっているのは、ちゃんと成長している証ですね。
さて、太陽光発電システムの重要性は、オースタムにご相談頂くクライアント様はほとんどの方が理解されているので、復習程度で十分。
今回のお目当ては、パナソニックが2023年2月に販売を開始したV2H蓄電システム「eneplat(エネプラット)」の概要が知りたかったのです。
2018年に、「蓄電池ってどうなのよ?」ってブログ書いたときは、「テスラが来れば黒船になるのでは!?」って書いたんですが、実際にテスラは起爆剤にはなりませんでした。
2021年に、「V2Hって現状どうなのよ?」を書いた際には、「ただ蓄電池設置するよりは良いかも。」的に書きました。
ただ、この時に書いたニチコンさんのV2Hも変換時に30%近くのロスが発生することが発覚し、クライアント様に強く勧めたくなる位の設備と感じられませんでした。
このエネルギー高騰のさ中に肝煎りで発売された新システム、
「見せて貰おうか。パナソニックのV2Hの性能とやらを!(声:池田 秀一)」
(Panasonic eneplat パンフレットより)
エネプラットどんなシステムかと言うと、パナソニックの太陽光システムと蓄電池、V2H、HEMSをそれぞれ組み合わせたエネルギー連携システムの事だそうです。
太陽光×蓄電池、太陽光×V2H、太陽光×蓄電池×V2H、太陽光×蓄電池×V2H×HEMS、など、組み合わせてグレードアップしてきます。
連携させることで、より効率的にエネルギーマネジメントを行い、極力買電を少なくしていきます。
お目当てのV2Hですが、私が気にしているのは、変換効率、対応車種、価格の3点。
まず変換効率について。
以前のV2Hのように30%以上のロスというのはなくなりました。
ロスの多かったV2Hは回路上で直流・交流変換している間に、ロスが発生していたのですが、変換をせずに直流でやり取りできるようすることでロスがほぼ無い状況にできているそうです。
対応車種については、下にリンク張りました。
https://sumai.panasonic.jp/v2h_chikuden/eneplat/whitelist/
見てみると、意外と少ないと感じるかもしれないのですが、基本的には国内車種の場合、急速充電器にに「CHAdeMO」という規格を使用しています。
基本的に、この規格が対応していれば使用できる理屈だそうです。
つまり、対応車種に載っていなくても、各自動車メーカーと接続確認が取れ次第、順次追加されていくとの事。
逆に言うと、この規格に対応していない「Tesla」やその他欧州車種などは、今後も対応不可となるでしょう。
巷では変換アダプターなどもありますが、自己責任での使用となるので、まず止めた方がいいですね。
車好きには、なかなか厳しいところ・・・
最後に、価格ですが、さすがパナソニック。
かなりお高い。
V2Hシステムだけで定価160万円。
太陽光もパナソニック。
パワコンも直流でやり取りできる専用のパワーステーション。
これらも、他メーカーの太陽光システムに比べて割高。
コスパという面だけ見てしまうと、やはり厳しいですね。
もちろん、これから化石燃料が高騰していくことは目に見えていますし、脱炭素に向けた働きかけとして、エネルギーの自給自足というのは、とても大事な心掛けです。
その高い志と、いざという時の安心に、数百万円出せるのであれば是非。
ただ、今回のセミナーに参加されていた建築会社の皆さんや、代理店の皆さん、
それだけの費用が出せる施主様なら、HEAT20 G3や断熱等級7の住宅にする予算検討できるのではないでしょうか?
断熱・気密性能を高め、使用エネルギーを減らした上で、更にエネルギーをマネジメントしていくという順番が、僕からすると重要に思います。
もちろん価値観は多様ですし、「モノを売る」というだけの行為の方が、断然にラクなのもわかります。
営業さんが多く、知識量もバラバラ、画一的に数を求める経営スタイルの場合、システムを販売することが効率的です。
だからこそ、オースタムの住まい提案には、「まだ」合わないなぁ。
というのが、今回の結論。
それでも、エネプラットが「気になるー!」って方は、説明しますので、是非是非お声がけくださいね。
hiroyuki
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先週、今週と2週続けて、住宅の「換気」についてたくさん学ぶ機会を得られました。
それで思ったのは、本当に多くの建築会社は「換気」嫌いなんだなーってこと。
さて、今では建築基準法に定められている24時間換気ですが、義務化されたのは、ほんの20年前。
日本の住宅はもともと気密とは無縁の「風通しの良い」つくりでした。
それが戦後以降、アルミサッシをはじめとした住宅建材の発達やマンション等のコンクリート集合住宅など気密化が成されてきました。
その結果、建材・家具・日用品から揮発するホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機化合物)などによる室内空気汚染が発生。
頭痛、吐き気、のどの痛みなどを伴う「シックハウス症候群」が多発、社会問題になりました。
こりゃいかんという事で、2003年に建築基準法を改正。
住宅内の空気が2時間に1回入れ替わる程度の換気が義務付けられました。
それから20年の月日が経ち、既にちゃんと施工されていると思いますよね?
実は、なかなかそうもいかない。
というもの、木造住宅建築会社さんの多くは、換気頑張りたくないんです。
居住環境をより良くするために「換気」は重要な要素です。
どのくらい重要かというと、「断熱」「気密」「耐震」などと匹敵するレベル。
なにせ、人間は1日に20kgの空気を摂取している訳ですから、住宅の空気質というのは、それこそ健康に直結します。
また、現代の高性能住宅において、住宅内の「換気」と「空気循環」は連動して考える必要があります。
どんなに気密・断熱性能が高くても、暖かさや涼しさが、行き渡らなければ、その価値は大いに減ずるところとなるでしょう。
だから、とても重要な要素です。
にもかかわらず、後回しにされやすい。
気密や断熱についての、お客様からの要望は非常に大きくなっているけれど、換気まで勉強されている方は、かなりニッチ。
だから、多くの建築会社さんはそこを頑張るうまみがあまりないんです。
だから、こだわらないし、手間をかけたくない。
そんな建築会社さんとニッチなお客さんが打ち合わせた時の あるあるを換気機器メーカーさんが話してくれました。
お客様から、熱交換式の第1種換気ダクト24時間換気を使ってほしいと希望があったが、既にプランが確定していて、ダクト経路が取れない。
そもそも、気密測定を行わないので、そこにコストをかけても、実際の効率が不明。
提案するにも大変なんだそうです。
実際に熱交換式使ってる木造住宅なんてメチャクチャ少ないし、全棟気密測定している建築会社なんて皆無です。
換気機器メーカーさんからすれば、気密測定を行って、少なくともC値1.0、欲を言えば0.5出ていないと、漏気(スキマ風)だらけで、計画換気として成り立たないという事です。
そう考えると、事前に換気機器を選定し、プランに合わせた配置計画を行い、気密測定を行うことで効率が出ている事を確認する、という所までやって初めて、24時間換気ができているという事になります。
とは言え、プランニングから計画するなんて、大変ですよね。
好きにプランして、後付けで、適当に設置できる方が手間も、時間も、費用も少なくて済みます。
考えなくていいというのはラクチンです。
だから、多くの場合、各部屋に名目上3種換気というの穴だけあけて、検査をパス。
って書き方、嫌なカンジですよね。
でも、実際にプロがプランニングする場合、そういった条件が山ほどあります。
構造、断熱、換気、空気循環、日当たり、敷地、目線、意匠、施主の要望 etc...
平面上のパズルだけではありません。
だから、ちゃんと一から設計している場合、1週間やそこらじゃプランは書きあがるものではありません。
「ハウスメーカーは早いよ!」って声が聞こえてきそうですが、さもありなんという感じです。
さて、換気に話を戻すと、
先日の換気機器メーカーさんの説明会も実は初心者向けの製品紹介。
まずは、極力低コストで、これまでの施工と近い製品を提案することで、換気に興味を持ってもらおうとしています。
ドイツのメーカーの日本法人さんですが、本国では少数派の換気システムが日本での売り上げの中心になっているんだそうです。
まぁ、向こうの換気は全館空調と一体化したドデカいシステム。
現状、日本では受け入れられないでしょうね。
今日書いたのは、あくまでも「換気」大事だよーって事。
もちろん、換気機器にも種類があり、それぞれの方式にもメリットとデメリットがあります。
計画している建物の仕様や建築会社の考え方によって、相性があるので、どの機種が正しくて、どの機種が間違っているというものではありません。
ただ、「断熱」「気密」「耐震」などと匹敵する程に大事な要素と考えたら、どんな方式のものを使うかしっかりとプランニングの段階で検討し、そしてその性能がちゃんと発揮できる気密があることを計測することで、より安心した家づくりができるとおもいませんか?
あ、ちなみにオースタムは初回プラン設計から、上で書いた断熱、気密、換気、構造etc.etc.検討して提案させて頂きますよ。
提案まで時間はかかりますが・・・
hiroyuki
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断熱?気密?耐震?
大事ですよねぇ。
っていうか、上の3つは今や必須項目。
建築会社が「それらは必要ありません!」と言った時点で、候補からはずされてしまうくらい家づくりされるご家族自身が勉強されています。
徐々に正しい時代になってきましたね。
さてさて、それでは先に出したような住宅性能があれば、暮らしはステキになるのでようか。
そんなことはありませんよね。
以前から、ご提案しているとおり、楽しみがなければ環境だけなんて物足りない。
いかに好きなモノと一緒に暮らすか。
先日、最初の定期点検に伺ったオーナー様宅。
玄関開けたら、足下にに突進してくる小さなカタマリが。
そう、小さなワンちゃん。
犬種は柴犬。
コロコロとしていて、走り回ります。
可愛すぎ。。。
このオーナーA様、建築前からリクガメちゃんを飼われていて、家づくりにおいても非常に重要なご要望としてプランに組み込んでいます。
聞き取りの際にお話しいただいたもう一つのご要望が、
「柴犬飼いたい。」
でした。
ご家族が増える場合、配慮するのは当然ですが、リクガメちゃん同様生態が違うご家族となれば、より配慮が必要です。
ワンちゃんの場合、ゾーニング、ごはん、トイレスペース、脚洗い、お散歩収納など検討事項はたくさんありますが、とりわけ悩まれるのが「床材」。
「滑りにくさ」、「傷」、「粗相対策」、そして「人との兼ね合い」が重要になります。
犬種によって、重要視するバランスが変わるのですが、
股関節が弱い犬種の場合、滑る床は命取り。
しっかりグリップできるようにしたい。
かと言って、柔らかい床にすると、床自体の傷が気になってしまう。
ペットシーツは敷くけれど、粗相もありえる。
冬冷たいのは人も動物もツラい。
と言うことで、ご提案したのは、LDKまるっと60cm角のタイル。
犬種が柴犬で室内飼い。
家の中でもそこそこの運動量。
走り回ってもしっかりグリップして傷も付きにくい。
60cm角であれば、目地も少ないので粗相の際の安心感アップ。
あとの問題は、冬の体感・・・
これは、建物の住環境性能が解決してくれます。
HEAT20 G2 + 床下エアコンなら万全です。
「正解でした。」
そう一言いただけたのは、何よりです。
もちろん、タイルが全ての家に対してベストと言うわけではありません。
犬種と飼い主さんの組み合わせで、ベターなご提案は変わります。
だから、家を建ててからワンちゃんを迎える事を考えているのであれば、是非事前に犬種だけでも絞ってあると、より具体的な提案がなされる筈です。
愛する家族がより健康的に暮らしてくれるように、建築会社と楽しい打ち合わせをしましょうね。
hiroyuki
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こういうピーキーな時期こそ、自宅の温熱環境を整えておいて良かったと、日々感じます。
と思っていたところ、オーナー様よりアポイントのご連絡がありました。
伺ったところ、居住環境と健康について、めちゃくちゃ重要な資料を頂戴したので、今日はその解説を。
家が家族の健康を左右するという事は、コロナ禍以降、すでに多くの方が知られるほどになりました。
慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科の伊香賀俊治教授が中心となって行われた、
国土交通省のスマートウェルネス住宅等推進事業の調査結果は我々住宅業界内でも特に有名です。
断熱改修することによって起床時の最高血圧が低下する効果あるというもの。
また、糖尿病、脂質異常、関節症、腰痛などのリスクを抑えられることが20万世帯90万人以上の全国的な大規模調査によって明らかとなり、今の住宅業界では常識となりました。
弊社のオーナー様の中にもスマートウェルネス調査のサンプルとなられたご家族がいらっしゃいますが、個別データが公表されることはないため、全体の研究結果を知識として理解しているという程度でした。
そんな中、冒頭のオーナー様からのご連絡。
そして、「データあげますよ。」
という一言で、頂いたデータがコチラ。
オースタムで建築させて頂いたTシャツの家です。
お引渡しは2017年、断熱性能はHEAT20G1、全館空調です。
オーナー様は以前、大手ハウスメーカーの住まいに暮らされていましたが、寒すぎて建て替えを検討されました。
医療に関わるお仕事をされていて、持病で高血圧をお持ちだった為、オースタムで建て替えをされた直後から、某医科大学の主治医の先生と共同研究という事で、毎日の血圧や運動量の測定を行い続けていたそうです。
現在は、個人的に採取しているという理由から、データを頂きました。
さて、このグラフをあらためて見てみましょう。
青線は最高血圧、オレンジ線は最低血圧をプロットしたもの。
そして点線の曲線は最高、最低血圧の平均をつないだもの。
赤点線は最高、最低の正常血圧ライン。
引っ越されて2年までは血圧に大きな変化はないのですが、3年を超えるころには最高血圧の平均値が正常の範囲内に納まっており、4年を過ぎると最低血圧の平均値も正常な範囲に。
驚くべきは、5年を過ぎた頃には、平均値ではなく実データがほぼ正常値まで下がっています。
ここまで長期計測できているデータというのは、非常に貴重です。
さすがに凄いデータなので、あらためて某医科大学の教授から、家の仕様について資料を出して欲しいとの依頼も頂いて帰ってきました。
どれだけ情報として高性能住宅が健康に良いと知っていても、それはただの知識。
オースタムがご提案している暮らしの価値を、実際に暮らしているオーナー様がご自身で証明してくれることで、私自身リアルに感じることができました。
リアルな具体例は自信をもって、これから家づくりをされるご家族にお伝えできるので、本当にありがたいですね。
もちろん、ここまで数値化してくれるオーナー様は稀ですが、点検やメンテナンスで伺うと、
「オースタムの家に住み始めてから、こんな風に暮らしが変わった!」
という事を、多くのオーナー様が教えてくれます。
提案した私たちが思いもよらない感想が出ることも。
それが本当におもしろい。
住宅の建築やっていて良かったと思うひとつの理由かもしれませんね。
そんな暮らしを伝えたがりのオーナー様がいっぱいいるので、
リアルなオーナー様宅見学されたい方は、是非ご相談くださいね。
hiroyuki
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新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類となって早1か月。
世の中が急速に、動き出しているのが実感できますね。
建築業界においても、現地に行って受講するリアルセミナーがどんどん復活しています。
あちこち参加したいものが、急増してしまって、どこから行ったものか、通常業務との調整を余儀なくされています。
そんな中、先日、アキレス株式会社さんが主催する「断熱等級7物件見学会」に参加させて頂きました。
アキレスさんは、皆さんにとっては、「瞬足」などのブランドを有する運動靴メーカーというイメージが強いかと思います。
しかし、私たち建築業界からすると、ウレタンや樹脂などを主とした建築材料メーカーです。
特に、ウレタンフォームの断熱材、キューワンボードなどが有名です。
現在、オースタムで使用している訳ではないのですが、ご縁あって勉強させて頂くことになりました。
そんな断熱材メーカーさん主催の見学会ですので、完成状態ではなく建築途中です。
イメージ的に言うと、オースタムが行っている「体感構造見学会」のタイミング。
断熱施工が完了し、外・内ともに断熱材の施工状況が丸見えの状態です。
施工は県内の断熱性能に特化していることで有名な某工務店さん。
実は、同業他社さん向けに、構造見学会をオープン開催することって、とても稀有な例なんです。
得意分野の秘密を大公開な訳ですから、なかなかあり得ない事。
でも、アキレス社員さんの自宅という事で撮影等不可という条件付きで特別に公開となったそうです。
〇野工務店さん、超太っ腹!
そのくらいレアなので、栃木県内の開催にもかかわらず、都内からも足を運ばれる建築業者さんもいらっしゃったようです。
オースタムも少し前に、断熱等級7の物件をお引渡しさせて頂いた後なので、他社さんの断熱等級7の断熱施工を見学できるのは本当にありがたい。
もちろん、断熱材の種類も同じではありませんし、納め方(施工の仕方)などに違いはあります。
その全貌を見学させて頂くと、その建築会社さんのコンセプトというのが、本当によく見えてきます。
断熱の仕様などの明記は避けさせて頂きますが、違うというのが勉強になります。
ついつい、断熱材の種類の話になると、優劣論争になりがちですが、そこに良し悪しがある訳ではありません。
何をどのように使うかという事で、その建築会社が何を大事にしているか理解できます。
見学させて頂いた物件は、多少複雑な屋根形状であっても、場所によって複数の断熱材を使い分けフレキシブルに対応している状況は、とても建築主さんに寄り添った提案をされている事がよくわかりました。
解説してくれたスタッフさんとも、
「これは手間かかっただろうね。大工さんえらい!。」
という会話になるくらい。
本当に勉強になりました。
ここから、足を使っての学び再開です。
今週は仙台。
再来週は大阪。
伺いたい同業者さんも、工場も、先輩方もまだまだたくさん。
少しづつ時間を作らねば。
日本中を飛び回っている方からすれば少ないかもしれないけれど、できるだけリアルな情報を摂取して、より良いご提案ができるように頑張りますね。
hiroyuki
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今日は、うれしい一言を頂きました。
弊社で建築させて頂いたFASの家オーナーのF様、転職されて営業職に就かれました。
アポイントメントのご連絡をいただき、オースタム側がお客様としてお会いすることに。
新しい挑戦とっても刺激的ですね。
ご提案等々頂きながら、話は結局住まいの事に。
F様邸は、もう築15年。
当時、東京電力さんがオール電化普及に躍起になっていた時期でした。
オール電化専用工法であるFAS工法を東京電力さんがバックアップしてくれて、セミナー等の協力をしてくれたという時代です。
そのセミナーを受講して頂いたのが、F様とのご縁でした。
その時代、高気密・高断熱住宅を提案している建築会社は今ほど多くなく、本当に少数派。
「低気密・高断熱がいい」とか、「内断熱か?外断熱か?」という謎の2択論争など、今では考えられないくらい正しい情報が不足していました。
しかし、そんな時代でも、オースタムでの家づくりを選んでくれたF様。
話は移り変わっていき、協力業者の話に。
オースタムと協力業者の関係をとても良いとほめて頂きました。
そんなF様は、一時期大手のハウスメーカーにて勤務された経緯があり、その元受け・下請けの関係は非常に厳しいものだとも。
コロナ禍中、資材が枯渇した際にも納品予定に間に合わないと、ペナルティを課して罰金取るとか、そのくらい契約でがっちり縛ってあるので、非常に厳しい関係なんだとか。
それに対して、オースタムと協力業者の関係は全く違って、ちゃんとパートナーしているという趣旨の言葉と共に、
「オースタムさんには変わらないでいてほしい。」
という一言を頂きました。
工務店として新築工事をさせて頂いて、
定期点検やメンテナンスで、お伺いさせていて、15年。
そう言って頂けたのは、本望です。
「これからも、頑張っていい住まい提案しよう!」って気持ちに薪をくべてもらいました。
F様ありがとうございました。
そして、今後も引き続き宜しくお願いいたします。
hiroyuki
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肌寒いけど、ジメッとしていて、気が滅入る時期ですね。
そんな時期の高気密・高断熱住宅ってどんな感じでしょう。
築10年と築2年。
昔と今、何が違って、どこが同じなのか。
同じ工務店が建てた2棟を見学しながら、体感できちゃうお得な見学会となります。
是非、ご予約ください。
★☆★『わたしのTシャツの家「梅雨の2棟比較体感」OPENHOUSE』(予約制)★☆★
日にち 2023年 6月 24日(土)[完全予約制]
※予定組数に達した為、受付を終了しました。
時間 10:00〜 (予約済み)
13:00〜 (予約済み)
15:00〜 (予約済み)
場 所 栃木県河内郡上三川町
※ご予約頂いた方のみ詳細をご案内いたします。
飼い猫がいますが、臆病すぎるため顔をだしません。猫が苦手でも大丈夫です。
深刻なペットアレルギーをお持ちの方の見学はお控えください。
ご予約希望の方は
お電話:028-672-3734若しくは、問い合わせフォーム(下記URL)よりご連絡ください。
http://www.oustam.com/mail.html
本イベントは完全予約制です。
定員に達する場合がござますので、お早めにご連絡ください。
hiroyuki
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久しぶりに顔を合わせての会合、皆さんの元気な顔を見ることができて本当に良かった。
残念ながら、私は別の勉強会があった為、懇親会の参加はできませんでしたが、オースタム会長は久々に大いに楽しんだのか、本日は半休です。
さて、今回の会合では、ファース工法の開発元である福地建装の社長直々にご参加の上、講演して頂きました。
講演の中で、特に気になった内容は、
「最近、業界がUa値に偏っていないか?」という事。
確かに近年、家を建てるご家族がしっかり予習をしているのだけれど、「Ua値」という「断熱性能」にフォーカスしすぎることにより、住宅建築業界全体がこの部分に偏って発信している状況です。
もちろん、断熱性能を高めることは超重要。
安心・安全な住まいにするための基本の「キ」です。
とは言え、断熱だけで住宅性能が完結する訳ではありません。
ついつい、HEAT20 G2という言葉が一人歩きしていますが、HEAT20基準で設計するためには断熱基準をクリアすればいいという訳ではありません。
断熱外皮性能と開口部だけで完結せず、HEAT20設計ガイドブックには気密、防露、光環境など最適設計しようぜって話をしています。
実際には空気循環、耐震、防湿、その他、設計・施工を含め家づくりには重要な要素があります。
すべてを建てる方が知るのはムズカシイかもしれませんが、それぞれが繋がっているのだけは知っておいて損はないと思います。
ちなみにその中でも特に蔑ろにされつつあるのが「気密」。
先の福地社長の話の中では、大手ハウスメーカーのホームページから気密性の文字がどんどん消えてなくなっているという。
昔は日本にも、C値(気密)の基準あったんですよ。
でも、2006年の改定で基準が廃止されました。
その理由は、当時、「既に多くの住宅で基準値に達していたことで、目的を達した」という事らしいです。
ホント???
C値と言うのは、設計図面では出せません。
現場を見ただけでも、数値はわかりません。
あくまでも、気密測定試験によって、現地で一棟一棟個別で測らないと、数値は確認できません。
施工棟数が多い建築会社からすると、コストがかかる上に、設計や職人の腕の差によって、数値がばらつく可能性があるので、やらなくていいなら、やりたくないものです。
しかし、気密って大事。
この言葉を言うと、「多少の隙間があっても、暖房ガンガンにかければ別にいいじゃん。」
という方、まだいるんです。
もちろん、気密確保の目的って、
?暖冷房の負荷低減と室内環境の向上 です。
でも、これだけじゃあないんです。
?断熱材の性能低下の防止
壁の中に隙間風が入る状態だと、空気が移動します。
よくダウンベストに例えられますが、空気は静止してこそ保温してくれます。
抱え込んだ空気が動く状態だと、断熱材は著しく性能が低下します。
だから、気密を良くして、空気の動きを止めたいんです。
?壁体内結露の防止
夏、冷房で冷やした家の中の空気と、湿度の高い外の暑い空気がぶつかると結露が起こります。
気密性能が低いと、これが壁の中、断熱材の辺りで起こります。
前回のブログでも書いた気がしますが、水は熱を通しやすい物質なので、断熱材が濡れると断熱性能が著しく低下します。
更に、壁の中の結露が続くと、カビや腐朽菌の発生によって、ご家族の健康だけでなく、家の柱などの構造体に影響が出ます。
耐震等級3取っていても、壁体内結露が起こってしまうくらいの気密性では、長期的は安心は得られませんよね。
?計画換気の保持
「スキマだらけだったら換気しなくてオッケーじゃね?」と思われる方。
確かに。
ただ、その換気、計画的には行えません。
風が強い日には、勝手に換気量が増えたり、常に空気が入れ替わる場所があると思ったら、別の場所は全く空気が入れ替わらないのでジメジメ。
家にも人にもストレスです。
気密性能がしっかりとれている場合、機械換気が非常に効率よく動いてくれます。
「2時間に1回、家の中の空気が入れ替わる。」
これが品確法によるシックハウス対策の24時間換気の基準。
入れ替わってるのが、24時間換気扇の周りだけでは、何の意味もありません。
家の中の空気「全体」が入れ替わるように、空気の経路を計画する必要があります。
それを、風が吹いたら勝手にあっちで換気、こっちで換気って、昭和過ぎますよね。
では、気密性能=C値ってどのくらいがいいの?って話ですが、
2006年までの基準だと、2.0㎠/?
これ、いまだったら適当に作っても、多分出る数値。
で、ちゃんと性能が出る基準で行くと、
まずは、HEAT20推奨値。
これが、C値=0.7㎠/?
「少なくともこのくらいやっとけよ」っていう数値。
HEAT20設計ガイドブックには、
さらに0に近づけて割ることはありませんが、このレベルでの性能競争に意味はなく、0近くを達成するために少なくな労力やコストをかけているなら、その投資を他にふり分けた方がいいのではないかと・・・
なんて書いてあったりします。
ちなみに、換気機器メーカーさんと話したときは、
「0.5㎠/? 出しておいてくれれば、いう事ありません。」
と言われました。
少なくとも、ちゃんと換気を機能させて、湿度管理しやすい状態までもっていくなら、0.5㎠/?を切っていれば十分だと、私も思います。
ただ、最初に書いたように、設計だけでなく、施工でも気密性能は変わってしまうため、測定試験を行ってはじめて、数値が確定します。
だから、「測定したことないけど、多分このくらい。」とか、ありえません。
暖かさや涼しさだけでなく、耐震や空気環境にまで、気密性能は影響するからこそ、自宅を建ててくれる建築業者には、ご契約前に気密測定の確約を取られるのがマストです。
安心してください。
もちろん、オースタムは全棟気密測定。
直近で建築した10棟で平均は、C値=0.15㎠/? となっております。
最後に宣伝しちゃうのが、かっこ悪いな・・・
hiroyuki
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高性能な家づくりを考えている方の多くが、今やyoutubeなどの動画で情報を取得し、お気に入りの配信者さんがいらっしゃる今日この頃。
オースタムの見学会に来られる方とお話しても、予備知識をしっかり持っていらっしゃる方多いです。
先日の見学会でも、しっかりと情報収集し続けられているお客様にご案内させて頂きました。
その時に出た、最近の動画の話題で、「おや?」と思う情報を頂いたので、今回はその内容についてちょっと真面目に書こうと思います。
「アクアフォームって、透湿すると思っていたのですが、実はしないんですね。」
その方が言うには、某有名高気密高断熱住宅を得意とする設計室さんが「アクアフォームのスキン層をがあってもなくても、防湿層がある」という動画が出ていたとの事。
そんなことあるかい!と思いつつも、私の不勉強もあり得ると思いなおし、念のため視聴して確認しました。
この動画、お客様が誤認しやすい編集になってるかも。
まず大前提として、その動画では、アクアフォーム自体の透湿性が高いとか低いとかいう事を話題にしておらず、
スキン層がある場合とスキン層をカットしてしまった場合の比較しかしていません。
ではあるのですが、どちらも透湿しなさそうな印象と取れかねない微妙な編集になっています。
そもそも、吹付硬質ウレタンにはいくつか種類があって、アクアフォームは「A種3」という種類に入ります。
フワフワのグラスウールやロックウールがに比べ、発泡湿気を通さなそうな見た目をしていますが、現実に日本ウレタン協会も、アクアフォームの開発元である日本アクアも、施工時に透湿防水シートの必要性をマニュアルに記載されてます。
水は熱を通しやすくしますから、断熱材が吸湿するとカタログ数値に比べ大幅に断熱性能がダウンします。
詳しい原理は、ずいぶん昔に書いたブログですが、こちらに書いてあるのでご確認を。
結果、実質的な断熱性能の低下や壁体内結露など、のちに構造体にも悪さするようにならないように施工しなければなりません。
ちなみに動画内のアクアフォーム120倍発泡品の透湿抵抗値の計算式を出してくれていることから、カタログに出ていないその透湿抵抗を算出比較することができます。
透湿抵抗を計算するには、画像の平均1.5の逆数を10の-3乗で割ってあげればいいだけだから・・・
アクアフォーム120倍 透湿抵抗=0.00066
では、ほかの材料と比較してみましょう。
数値参照は旭ファイバーグラスホームページより
※数値が大きいほど、湿気が移動しにくい。
グラスウール =0.000588
セルローズファイバー =0.000645
吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材A種3
吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材A種1
(30倍発泡ウレタン) =0.00258
上記比較からわかるように、アクアフォームってグラスウールと同等に透湿します。
なので、グラスウール同様に、例えばフラット35の適合証明を受けようとした場合、透湿防水シートを施工が義務付けられます。
逆に吹付硬質ウレタンフォームでもA種1になると、透湿防水シートの施工しなくてもOKという除外規定あります。
ただ、もちろん上記数値は「厚み」という概念が入っていません。
理論上で言えば、厚くなればなるほど、透湿しずらくすることはできます。
実は、今回話題にしている動画の別の回では、そのあたりの話をしているのですが、あえて別動画に分かれて編集されていることから、一般の方に対して誤解を招く表現になってしまっているのではないでしょうか。
この動画、アクアフォーム製造販売の日本アクアが、某有名建築士にゲスト出演している形なのでしょうから、建築士さんに日がある訳ではありません。
むしろ、分割された別の動画でちゃんとポイントを指摘されています。
多分ですが、都市伝説を信じて「スキン層をカットしないで施工してほしい。」という依頼が増えてしまった日本アクアが、その誤解を解きたいために分けて編集した動画に思ってもいない意図が加わってしまったのでしょう。
でも、動画で学ぶ怖さって、やはりココなんだと思います。
編集の仕方で、受け取り方が変わってしまう。
怖いですね。
信じている人本人が製作した動画か?他の動画にゲストで出ているのか?
切り取られた内容ではないか?
情報過多の世の中、ファクトチェック、大事にしていきましょう。
hiroyuki
今回話題にした動画はこちらから。
]]>敷地内でとっても大きな家庭菜園をするのが夢のN様。
「家の中は快適に」と考えて建てた家は、
猫さんとの暮らしも視野に入れた30坪の平屋。
建物イメージは周囲の緑に映える落ち着いた黒でシンプル。
ガルバリウムに杉板を添えて。
夫婦でお料理をするキッチンを中心に暮らしを構築。
是非、ご予約ください。
[SPEC]
UA値 0.31w/?K [HEAT20 G2グレード]
C値 0.3㎠/? 以下[全棟完成時 気密測定]
耐震等級3[構造計算]
[仕様]
屋根:ガルバリウム鋼鈑 立平葺
外壁:ガルバリウム鋼鈑
サッシ:トリプルガラス樹脂サッシ
玄関ドア:ガデリウス木製断熱玄関ドア
空調機器:屋根裏・床下エアコン
太陽光発電システム:7.87kw[ZEH]
おひさまエコキュート
☆★☆ 「Flat Blac」OPEN HOUSE(事前予約制) ☆★☆
日時:2023年 5月 20日(土)21日(日) ※各時間 1組限定
※受付を終了いたしました。
20日(土) 10:00 / 13:00 / 15:00
21日(日) 10:00 / 13:00 / 15:00 (予約済み)
※本見学会は、事前予約制です。
※ご予約なくお越しいただいた場合、ご見学頂けません。
ご予約の際は、お名前、お電話番号、ご来場希望日時、ご来場人数をお伝えください。
場所:栃木県宇都宮市上籠谷町
hiroyuki
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SNS使ってますか?
Facebook、Instagram、Twitter、LINE、TikToc と代表的なところを挙げましたが、その他にも沢山の形態のWeb上での相互交流サービスは増え続けていますね。
先日、Twitterを見ていたら、オースタムが入会している「構造塾」の佐藤実氏に対する、そのフォロワーさんのツイートを見かけました。
ざっくり言っちゃうと、
耐震等級3なんて必要ない。熊本地震で築40年以上の耐震等級1(建築基準法レベル)すら取れていないような住宅でも影響を受けずに済み続けられている。
だから、耐震等級3普及活動は、不安を煽るっているポジショントーク。
という感じ。
なかなか鋭い意見ですよね。
現存する木造住宅のほとんどが建築基準法レベルやそれ以下にも拘らず、もちろんすべて倒壊した訳ではありません。
倒壊した木造住宅の割合は小さいと言えるのは事実です。
だから、耐震等級3にする必要はないという考えもあるんです。
確かに、そう考えるのもひとつ。
そう確信して家づくりできるとしたら、それは「こだわり」であり、そこに価値が発生します。
ただ、設計する側からすると、地震大国の日本。大きな地震が来ることは避けられない。
「そのために何を提案しておくべきか?」と素直に考えてしまうところ。
実際に、東日本大震災において、私たちの住む宇都宮市でも住むことが叶わなくなった住宅をたくさん目にしました。
原因は前述の耐震性・・・
だけではなく、地盤や土地の揺れやすさによるところもあるでしょう。
「そんな土地に住まなければいい。」
宇都宮市でも、オースタムの事務所のあるグリーンタウンなら地盤が岩盤だから地震に強い土地です。
だから、皆そこに住めばいい。
そんな風に割り切るの非常に難しい。
土地という、不確定要素があるからこそ、耐震性をより確保しておく必要があります。
だから、耐震等級1でも、もしかしたら被害はないかもしれない。
でも、より安心して暮らしてほしい。
耐震等級3でも、被害があるほど大きな震度の地震かもしれない。
でも、耐震等級1より施主の被害は小さいかもしれない。
と考えるから、構造計算をしなければ、と思い至る建築会社が構造塾で学んでいます。
それはある意味、設計者の自己満足かもしれません。
もちろん、それが差別化になると考える建築会社もあるかもしれません。
それでも、耐震について考え、設計し、提案することが、お客様の利益になり得ると考えているから、手間をかけて計算します。
私たち工務店は、自社として考える安全や安心についての価値を理解して頂き、共感して頂くことで家づくりをします。
その価値を下げて提案してほしいと言われても、譲れない部分もあります。
安全については、よく自動車の安全装備にたとえられますが、例えば、トヨタの安全装備とボルボの安全装備は違います。
詳しくは「ボルボ 安全」で検索してみてください。
正直、安全なんてものは上を見れば切りがないかもしれません。
耐震だけで家が成り立っている訳でもありません。
だからこそ、構造計算をする建築会社を選ぶか、計算しない建築会社を選ぶか。
というのは、大きなこだわりと言って過言ではありませんよね。
hiroyuki
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ここ10年で、家づくりを計画するときに、「暖かい家に暮らしたい!」と当たり前に思う方がメチャクチャ増えました。
というか、そう思ってくれる方と出会える割合が多くなったというのが、正しいのもしれませんね。
暖かい家と一口に言っても考え方は様々ですが、私の中では、
家じゅうどこへ行ってもほぼ温度差が無い状態を指します。
室温は23℃、欲を言えばリビング辺りは床表面温度で25℃〜26℃程度が理想です。
もちろん体感温度に個人差はありますので、上記温度「前後」の話です。
さて、暖かさに快適さを加えるには、加えて重要になるのが「湿度」。
昔から、「全館空調の家は冬、空気がカラカラ」という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
空気は温度が高くなると、抱え込める水の量が多くなります。
同じ水分量だった場合、相対的に空気の中の水分の割合が小さくな訳ですから、「相対湿度」(俗にいう湿度)が低くなります。
これが、暖かい家は空気がカラカラの正体。
そのため、暖かい家づくりをしている建築会社の多くはその対策をしています。
まずは、暮らし方。
冬はとにかく部屋干しにすることで、洗濯物の湿気で湿度を上げたり、観葉植物で保水したり、お風呂を利用したり。
それに加えて機械や仕組みで保湿をする方法。
代表例は加湿器でしょう。
ただ、加湿器って、とっても大変。
水を補給する量が半端ない上に、ちゃんと掃除しないとカビカビ。
嫌ですねぇ。
オースタムの建てたお家の多くは、冬に加湿器を使っている方、ほぼいらっしゃいません。
というのも、保湿させる仕組みを持っているから。
25年前から使っているファースの家の保湿方法、それがシリカゲル。
床下のシリカゲル敷き詰め、保水し、そこで調湿された空気を家全体に行き渡らせます。
だから、冬に室温高くても乾燥しにくい室内環境をつくれます。
さて、シリカゲルと聞くと「お菓子に入ってる袋でしょ!?」とご存じの方も多いのですが、実が身近なところにかなり沢山あります。
例えば、プラ袋がラップのようにくっつかないのもシリカを使った効果ですし、皆さんが大好きなビールを造る際に使われいるのもシリカだし、歯磨き粉研磨・粘性の調整や、などにも使われています。
カップ麺の粉末スープや粉末ジュースが袋の中でくっつかないのもシリカを固結防止剤としています。
「食べちゃって大丈夫なの?」と思われがちですが、他の栄養素と一緒で体に必要分は吸収され、不要分は排出されます。
アメリカをはじめ、シリカサプリは一般的ですし、日本でもついこの前まで「飲むシリカ」が一部でブームになってましたよね。
ちなみに、オースタムで使っているシリカゲルのメーカーさん、国内美術館の美術品を調湿保存をほぼ一手に手掛ける超スペシャルメーカーさんです。
さて、これら沢山の用途がありますが、すべて元は同じ二酸化ケイ素。
原料は「砂」。
この粒子の大きさを変えたり、隙間を変えたり、表面加工したりすることで、色んな用途に対応させる超エコロジーアイテム。
これが家のなかで冬の湿度対策をしてくれる秘密道具。
冬にしっかり保湿できちゃうと、結露リスクが上がっちゃうので、窓選択がさらに超重要になっちゃうんですけどね。
まぁ、もっと知りたい方は、是非見学会に来てくださいね。
詳細は下記リンクよりご確認ください。
hiroyuki
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家はシェルター。
夏の暑さや冬の寒さから家族を守り、日々を健康に暮らすために身体を休める場所。
家族が心地よく暮らせるために、完成したら見えなくなってしまう部分に施された施主様の思い。
それは、面積や奇抜さといったものではなく、もっと根本的なもの。
涼しさ、暖かさ、そして、強さ。
その上にこそ、自由な暮らし方をレイヤーできます。
だからこそ、建てている途中の姿を見てほしい。
今回は、吹抜にネットのプレイスペースのある2階建て。
建築途中ではありますが、気密断熱工事の予定が決まったので、体感構造見学会を開催させていただく事となりました。
是非、ご予約ください。
仕様
屋根:ガルバリウム鋼鈑 立平葺
外壁:ガルバリウム鋼鈑 一部 杉板張り
サッシ:トリプルガラス樹脂サッシ
玄関ドア:ガデリウス木製断熱玄関ドア
空調機器:屋根裏・床下エアコン
太陽光発電システム:7.875kw[ZEH]
UA値 0.31w/?K [HEAT20 G2グレード]
C値 0.3㎠/? 以下[全棟完成時 気密測定]
耐震等級3[構造計算]
☆★☆ Tシャツの家 断熱体感構造見学会 (事前予約制) ☆★☆
日時:2023年 4月 29日(土)30日(日) ※各時間 1組限定
29日(土) 10:00 / 13:00 / 15:00
30日(日) 10:00 / 13:00 / 15:00
※本見学会は、事前予約制です。
※ご予約なくお越しいただいた場合、ご見学頂けません。
ご予約の際は、お名前、お電話番号、ご来場希望日時、ご来場人数をお伝えください。
場所:栃木県宇都宮市瑞穂一丁目
hiroyuki
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いつも間にか桜も満開。
お花見する間もなく散ってしまいそうです。
このまま、桜前線も北上し、札幌での開花予想は4月末。
まだまだ先です。
さて、今日は桜前線同様に、断熱もその地域によって違いがあることを説明しようかなと。
というのも、以前見学会にお越しになった方で、とても断熱について調べていらっしゃったのですが、Ua値を関西方面での数値と勘違いされていた事がありました。
という事で、基本中の基本、断熱区分などについてご案内。
住宅の断熱に必要な量を決めるための要素は何でしょうか?
それは、外気温です。
冬、どのくらい寒くなるのか?はたまた、夏はどのくらい暑くなるのか。
その結果、室温にどの程度影響を及ぼすのか?というのが基準です。
そこから国土交通省が「省エネ基準地域区分」という表を作っています。
全国を、1地域〜8地域まで区分して、1地域は北海道を中心に寒さの厳しい場所。
8地域は沖縄、つまり温暖地ですね。
これが、市町村ごとに決められていて、同一県内でも区分が変わることがあります。
例えば、栃木県を例に挙げると、
宇都宮市、栃木市、鹿沼市、小山市、真岡市、大田原市、矢板市、さくら市、那須烏山市、下野市、上三川町、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町、壬生町、野木町、高根沢町、那珂川町。
ここまでは5地域、栃木県のメイン区分ですね。
足利市、佐野市は6地域、これは東京23区や大阪市と同じです。
日光市でも、旧栗山村は2地域、ここまでくると札幌と同等。
同じ県でも、一部かなり差があります。
では、地域差があると、どの程度断熱の数値に差が出るのでしょうか?
一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会のホームページからお借りして、HEAT20の性能区分について表を見てみましょう。
(一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会のホームページより)
横軸が地域区分、縦軸が各基準におけるUa値となります。
見てわかる通り、1・2地域の基準値は厳しく、南に行くほど値は緩くなっていきます。
例え同じHEAT20 G2と言っても、札幌では0.28、宇都宮では0.34、東京23区や大阪府では0.46と、Ua値には差があります。
つまり、建てる地域によって、同じG2でも断熱コストは変わるという事です。
逆に言えば、それだけ重要度が高いとも言えるかもしれません。
もちろん、家づくりは「数値じゃない!」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、数値ありきで、そこに加えて施工や衣装を考えることも重要だと考えます。
電力についても、やはり同様で関東圏であれば東京電力、東北であれば東北電力、関西圏であれば関西電力、中部電力、九州電力、四国電力、北海道電力、北陸電力、沖縄電力、ご存じの通り、各電力会社によって料金形態も全然違う訳です。
で、何が言いたいかというと、近年、インターネットで地域に関係なく家づくりの情報が手に入るようになりました。
逆に言うと、youtubeにしても、SNSにしても、地域という枠組みを省いて簡略化された情報も多々あります。
ちゃんとした発信者さんは、情報の取違いを防ぐために、見越した発信をしていますが、中には情報を単純化するために多くの要素を排して安易に断定してしまうようなものも少なくありません。
Twitterなんかは、140字内に収めるとなれば、言葉の意味を簡略化しすぎるきらいがあるため、意図せず治安が悪くなりやすい場所ですよね。
一生を考えた家づくり、ついつい熱くなってしまう事もあると思いますが、これから暮らす地域をしっかり見ましょう。
有名な設計事務所さんや工務店さん、家づくり情報の発信者さんが全国にいますが、あなたが暮らす地域で、あなたが求める家づくりができる建築会社は意外と少ないかもしれません。
是非、地域の建築会社さんから見えている、その地域の話を聞いてみると、知らなかった発見があるかもしれません。
家づくりは、焦らずじっくり進めましょうね。
hiroyuki
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先日、建材屋さんの講習に行った際、会場が水回りメーカーさんのショールームでした。
水回りメーカーさんのユニットバス新商品のPRが挟み込まれました。
ユーザー様のアンケートをもとに導き出さした新商品は湯船が強み。
ゆっくりと、くつろぐ事ができる仕様です。
ふと、思いました。
ナゼここまで、湯船にこだわるのか。
家づくりの中で、水回りは強いこだわりのある方が一定数いらっしゃいます。
特にキッチンは、どの家にもあるものながら、家族ごとに必要な仕様が大きく変わります。
メーカーもサイズも、機器も、更にはオーダーであることさえあって、多様です。
それに対して、お風呂へのご要望は、お手入れが中心となります。
如何にお掃除をラクにできるか。
そしてもう一つが、くつろぎ。
メーカーさんがCMなどで協調するのもココ。
お風呂に入って、体を休める。
日本人として当たり前の習慣。
しかし、この当たり前の習慣が欧米では当たり前ではなくなります。
そもそも、お風呂でくつろぐという習慣がないのです。
お風呂は汚れを落とす場所。
体を洗うためにはシャワーだけで十分なのです。
だから、浴室もシャワーだけだったり、逆に洗い場が無く浴槽でシャワーを浴びる形式になっていたりします。
日本でもビジネスホテルなんかのユニットバスはこの浴槽でシャワー形式が多いですよね。
もちろん、ローマの大衆浴場文化なんてものも世界史で習いましたが、途切れてしまいました。
ではナゼ日本は入浴にこだわるのでしょうか。
元来、仏教的に身体を清める沐浴からきているとか、諸所あるようですが、現代人からすると、ほぼ確実に「体を温める」ということが主になっています。
と言うもの、日本の家は冬寒い。
吉田兼好の「家は夏を旨とすべし」という言葉からもわかるように、木造の住まいは通風を良しとし、板戸で外周をふさぎ、床下のある建築方法。
多湿な日本の風土において重要な要素ではありますが、スカスカであるが故に、「暖房」ではなく、「採暖」という方法で寒さから身を守る方法に特化しました。
ちなみに、「暖房」というのは、空間そのものを温める方法で、「採暖」というのは、焚火に当たるよう高熱源に直接あたって体を温める方法です。
気密断熱ちゃんとすれば、空間を持続的に暖かくできるので「暖房」できるんですが、風が通る建築だから、空間を温められないので直接火にあたる。
納得です。
だからこそ、冬寒い。
寒いから、お湯につかって体を温めるという事が習慣化されたんでしょうね。
逆に言うと、現代、夏の暑い時期はお風呂入りたくない方々が一定数いらっしゃるのではないでしょうか。
「暑いからシャワーで十分。」
身体が冷えていないから、湯につかる必要を感じません。
でも、夏でも一日クーラーで冷え切ったオフィスに居たら、お湯につかりたくなりますよね。
つまり、家が寒いという事が、根本的に湯船の価値を高めているのです。
では、夏も冬も温度が一定の住宅だとしたら・・・
湯船の価値が下がってしまいます。
習慣とか、好き嫌いは置いておいての話です。
だから、「暖房」に特化した欧米では、湯につかる文化が発達しなかったとも思えますよね。
という事で、私自身、温度差が無い暮らしをしていると、湯船につかるという事に対してそれ程強い思い入れが無いんです。
クライアント様のご要望が無いと、お風呂の充填ポイントはお手入れ中心になってしまいます。
まぁ、私が家でのお風呂洗い担当という事もありますので。
何にせよ、暖かい住宅がちゃんと広がっていくと、この先、自宅での入浴という文化の在り方が変わっていくかもしれません。
まだまだ先の話でしょうけど。
でもそう考えると、日本のお風呂という文化って、エキゾチックでインバウンド効果が抜群って意味がよくわかりますねぇ。
hiroyuki
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「今年の花粉、半端ないですね。」
毎年聞く会話だなぁと思ってましたが、今年は私も本格的に発症。
くしゃみ、咳、鼻水、などなど基本症状が一気にきました。
せっかく、マスクOFFの号令が出たにも関わらず、今しばらくは流れに乗れなさそうです。
さて、今日は施主支給について。
家づくりには、ご存じの通り沢山の材料が使われています。
一般的に流通しているもの、そうでないもの、それぞれあります。
それこそ20年前であれば、どうしてもお客様が使いたいというレンガやガラスブロック等の材料をお客様自身に海外から取り寄せて頂き、「施主支給」にて施工させて頂くなんてことが、たまにありました。
でも、そのくらいハードル高めの印象があったんですよね。
しかし、近年、住宅に関わる様々な部材がインターネット上で購入できるようになりました。
ペーパーホルダー、鏡、照明器具などのシンプルな部材。
IHクッキングヒーターやエアコン、更にエコキュートといった、家電感覚の設備機器。
はたまたキッチンやユニットバスまで、工事業者に限らず、一般の方がインターネットで購入することが可能です。
工事業者が出した見積より、「インターネットで買った方がちょっと安いじゃん!」ということ、あるかもしれません。
さて、あなたなら、どこまで施主支給しますか?
施主支給をするにあたり、考えておかなければならないのは、まず「施工」です。
施主自身で購入したものを誰が設置するかという事。
ペーパーホルダーや鏡、照明器具などは、建築会社に言って設置してもらう事は簡単です。
これが、キッチンやユニットバスクラスになってくると、設置工程組、各業者への図面配布や下地準備、配管施工、荷受けなどなど調整を行う人が必要になります。
次に、「じゃ、施工まで施主支給で。」となった場合、考えておかなければいけないのが、「保証」です。
施主支給の場合、建築会社はその部分の保証対応をしてくれません。
設置後、その支給品に問題が生じた場合、ご自身で対応せざるを得なくなります。
ペーパーホルダー程度であれば何の問題もありませんが、キッチンやユニットバスなどの水絡みになると、さあ大変です。
ご自身で購入店・メーカーへの確認、相談。
購入店や施工業社が県内とは限らないので、取り急ぎ対応が可能か事前に確認が必要です。
更に、建築会社側と施主支給業者側の施工が曖昧になるような箇所がある場合は、問題解決に時間がかかる可能性が出てきます。
なかなか厄介なんですよね。
施主支給については、建築会社さんによって是非ありますし、どのレベルまでというもの違ってきます。
大手ハウスメーカーなどは、まず一切の施主支給を受け付けないでしょう。
判断は建築会社の考え方によります。
オースタムの場合は、モノによります。
ペーパーホルダーや鏡などは、インターネットや雑貨屋を探すと、星の数ほどの商品が出てくるので、候補が出てきたら空間に合うか打合せしつつ支給してもらう事が多いです。
キッチンやユニットバスなどの施工については、基本的にはお受けしないのですが、ご親族が設備業者さんだったりと、身元がはっきりしていて先々のメンテナンスに困らない状況など例外的に可とする場合もあります。
「木工事に大工さんの叔父さんを使いたいんだけど・・・」
なんてご相談が昔あったのですが、オースタムの家づくりの場合、気密・断熱・空気循環など根本的な知識と理解が必要なのでゴメンナサイしています。
居住環境性能に関わるところは、やはり普段から知識をアップデートしてくれている協力業者に任せたいところです。
建築において、設計だけでは良いものはできません。
施工があってこそ、思い描いたものがカタチとなります。
だから、普段から面倒なお願いを受けてくれる協力業者さんに任せ続けている訳です。
オースタムの「アレやってみたい」、「コレやってみたい」と面倒ごとに付き合ってくれる弊社の優秀な協力業者の皆さん、信頼して施工を任せくださいね。
新築工事はお引渡しで完了しますが、家での暮らしは続いていきます。
メンテナンスの時期はどんなものにもやってきます。
その時に、困らない選択を新築時にされるのはとっても大事です。
だからこそ、何を選ぶか、誰を選ぶか慎重にね。
hiroyuki
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今年は気候が極端ですね。
寒さが和らいだかと思ったら、汗ばむような日差し。
やはり気候変動の影響が大きくなりつつあるのでしょうか。
家のシェルターとしての役目が更に重要になりますね。
さて、今日はそんな断熱の話。
2021年4月より住宅新築の契約をする際に、その建物の断熱性能が「省エネ基準を満たしているか?」の説明が義務付けられました。
もちろん、HEAT20G2提案をしているオースタムとて同じで、「こういう数値だから適合してますよ。」とUa値の確認をしてもらい、確認書面に記名頂きます。
ちなみに、この説明義務、施主が不要と意思表示をした場合、やらなくていいことになっているようです。
説明不要の同意書もらう方が大変だとは思うけれど、まだ適合できない建築会社はそうするしかないのです。
この説明義務、2025年の省エネ基準適合義務化に向けての準備措置。
つまり、今の段階で省エネ基準に適合していないと、2年後には既存不適格建築物。
既存不適格とは、法令の改正により基準に合わなくなる事です。
2023年4月から、フラット35の借り入れ条件に省エネ基準(断熱等級4)適合が義務化されます。
これにより、住宅の断熱の最低ラインがやっとほぼ固まってと言っていいでしょう。
「今どき、省エネ基準くらいは楽勝でしょ。」と思われたアナタ。
実は国交省のロードマップは2025年で終わりではありません。
もちろんその先を見ています。
次のタイミングは2030年。
2021年8月に出された、国交省、経産省、環境省の三省合同の在り方検討会にて公表された、「脱炭素社会へのロードマップ」を見てみてると住宅に関して、
遅くとも2030年までに義務化基準をZEHレベル(強化外皮基準&BEI=0.8)に引き上げ
との表記がなされています。
つまり、7年後には建築基準法における、住宅の断熱基準の最低ラインが更に引きあがるという事です。
今から家建てるのに、ZEHレベル=断熱等級5(宇都宮の場合Ua値0.6)を下回っていると、10年しないうちに既存不適格建築物になる可能性があるという事。
正直、今年のカーボンニュートラルに向けた補助金の状況などを見ると、三省の本気度が垣間見えます。
今後も住宅の断熱性能底上げは、着実に行われていくでしょう。
もちろん既存不適格建築物になったからと言って、直ちに違法性が発生する訳ではありません。
ただ、問題になるのは確認申請を必要とするようなリフォームや増改築を行う場合です。
確認申請を伴う増築を行う場合、不適格となった既存部分も是正される必要があります。
つまり、断熱性能が足りない場合、「断熱リフォームも必ずやってね」ってことになります。
もちろん、住む人の健康を考えるなら、やった方がいいに決まっているのですが、増築が目的です。
そこに、リフォームとしての断熱コストを考えなくてはなりません。
つまり、自分の家にも拘らず、やりたいことに制限がかかるかもしれないという事です。
現行法ギリギリを狙うより、先を見据えて家づくりした方が良くないですか?
というか、先を見据えて家づくりするなら、高齢になってからも健康的な暮らしができるレベルにしませんか?
という事は、HEAT20G2くらいの断熱性能が必要だと思いませんか?
ちょっと押しつけが甚だしかったですね。
法ギリギリってのはそういう事。
断熱でも、耐震でも同じです。
家は自然の驚異から人間を守るシェルターです。
暑さ、寒さから、ちゃんと家族を守って、健康的な暮らしをしたいものですね。
hiroyuki
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とは言え、「まだまだ床が冷たい!」ってお宅は多いと思います。
一緒に暮らす猫さんが、冬でも床にぺったりと伸び切っている家は、まだまだ体感時期継続中。
猫さんやワンちゃんのお留守番も、安心な温度差の小さな暮らし。
そんな家は、子供が真冬でも半袖半ズボンな暮らし。
気密・断熱性にこだわる工務店は10年以上前からこんな暮らし方を提案しています。
という事で、わたしのTシャツの家 OPEN HOUSE 開催します。
築9年のオースタム社長の自宅を実際に体感見学して頂きます。
プロの自宅は、どんなコンセプトで、何にこだわり、実際に暮らして何を感じたのか。
うまくいった事も、失敗したことも、赤裸々にお話します。
もちろん、体感もね。
放射温度計、サーモカメラの持参もOk、こんな暮らし方もあると知って頂ければ幸いです。
★☆★『わたしのTシャツの家「春の体感」OPENHOUSE』(予約制)★☆★
日にち 2023年 3月 25日(土)[完全予約制]
※受付を終了しました。
時間 10:00〜 予約済み
13:00〜
15:00〜 予約済み
場 所 栃木県河内郡上三川町
※ご予約頂いた方のみ詳細をご案内いたします。
飼い猫がいますが、臆病すぎるため顔をだしません。猫が苦手でも大丈夫です。
深刻なペットアレルギーをお持ちの方の見学はお控えください。
ご予約希望の方は
お電話:028-672-3734若しくは、問い合わせフォーム(下記URL)よりご連絡ください。
http://www.oustam.com/mail.html
本イベントは完全予約制です。
定員に達する場合がござますので、お早めにご連絡ください。
hiroyuki
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寒さも少し和らいできて、やっと冬の終わりが見えてきましたね。
晴れた日は太陽の光を窓からいっぱい取り込んであげると、室温がしっかりとれますね。
さて、全館空調の家づくりをしていると、よく聞かれる質問のひとつに、
「長期外出時のエアコンどうしたらいいの?」
というのがあります。
まず、前提として高気密・高断熱住宅で快適に暮らすコツは、温度の上下を極力起こさないこと。
これは、1日の中でというのもあるんですが、それ以上に年間通してその意識が欲しいんです。
と言うのも、体感温度というのは、空気の温度だけでなく、壁や床、ひいては柱や梁といった構造部材の温度も影響してきます。
例えば、一般的なお家で考えた場合、ファンヒーターの温度計が室温25℃を超えているのに寒いって事、ざらにありますよね。
これは、空気の温度は25℃になっているけど、断熱性能の低い床や壁、サッシなどから冷たい放射が体に向かってきている為、体感温度が下がっている状態です。
高気密・高断熱住宅においても、冬、キンキンに寒くなってから暖房をONにして、エアコンをギリギリの低空設定にしていると、空気は暖まるのだけれど、家の中の部材が蓄熱できない為、体感温度が上がりにくいという状態を起こします。
高断熱と言ってもG1未満くらいの断熱性能でも、かなり蓄熱の影響を受けます。
そのため、温度差の小さい暮らしをするためには、秋口の涼しくなってきたころから、ゆるゆると暖房をつけて、家の中の柱も梁も石膏ボードも温度が変わらない状態にしておくことが大事です。
数日程度の外出であれば、暖房を止めずに出かけてもいいと思います。
私の自宅の場合、仮に1週間程度であれば、止めずに出かけちゃいます。
戻ってきたときに、寒さや暑さにやられないように。
最近は、特に電気料金が気になる事もあるので、そんな場合は、タイマー設定を利用して温度が下がりきらない程度に運転するというのもありかと。
太陽光発電システムを設置している家の場合は、発電する時間帯に運転かけるがベター。
HEAT20 G2クラスになってくると、日射取得がしっかりしていれば、エアコン切ってしまっても、冬場に極端な室温低下はしません。
しかし、不在日数が長くなると、蓄熱量は下がってくるので、帰宅時に普段通りの居住環境に立ち上げなおすエネルギーを考えると、やはりゆるゆると、エアコンかけて置いた方がストレスフリーだと思います。
また併せて、不在期間中に気を付けたいのが、エコキュート。
出かけている間、お湯を使う事はないので、沸き上げ中止設定をするのがおススメ。
リモコンで停止日数を指定するとその期間沸き上げしないので、無駄な湯沸かしエネルギーをカットできます。
冬季の場合、気温が低いと凍結防止機能が働いて、自動で沸き上げONにしてくれますが、メーカー、機種によって仕様が違う場合があるので、個別で確認が必要です。
凍結が気にならない時期は、何の心配もなく確実にエネルギー削減になるので覚えておくと損しないです。
上記エアコンの内容は、あくまでも高気密・高断熱住宅での話。
一般的なお家でやったら、お金を溝に捨てるがごとく、無駄なエネルギーを垂れ流すことになりますので、やっちゃダメ。
私も、帰省や旅行から帰ってきて、
「あー、やっぱりウチが最高。」
って思えるのも、玄関ドア開けた瞬間に適温だからなんだと思います。
hiroyuki
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ガソリンの価格、下がりませんね。
高止まったままのこの状態、なかなか生活への影響が大きいです。
生活への影響の大きさを鑑みると、やはり電気料金も相当です。
現在、ガソリン同様に原油高の影響をモロに受けているのが、発電施設。
以前もブログに書いたように、日本の電力の多くが、現在火力発電で賄われていることから、その影響を直で受けてしまっています。
電気料金内訳にある「燃料調整費」。
こいつが爆上がりしていることが、支払いを大きくしている原因です。
この「燃料調整費」実は電力プランによって契約内容が違います。
これが今回の大幅値上げのポイント。
今日は、この辺りを解説しながら、ここから電気代の支払が上がる人と、そうでない人の違いについて書きたいと思います。
東京電力は2023年4月と6月に段階的に電気料金の値上げを予定しています。
メディアでは、「東京電力が電気料金を30%値上げ!」という見出しが出回り、弊社のオーナー様も含め、「ここまで電気代が高くなったのに、さらに値上げなんて・・」という声が聞こえてきます。
しかし、実際には大幅に上がる家とそうでない家があります。
今回、30%近く上がるのは、「規制料金」です。
「規制料金」とは、一般の住宅や賃貸などで契約されてる、従量電灯という形式がメインです。
「規制」と付いているように、国に規制されています。
そのため、値上げするにしても経済産業大臣へ申請して、認可をもらう必要があります。
だから、メディアでも申請していることが、大いに報じられた訳です。
この「規制料金」については、高騰している「燃料調整費」についても上限が設けられており、実のところ、高騰の影響をまだ大きく受けていない状況でした。
だから、4月以降の値上げのメインターゲットは、「規制料金」=「従量電灯B」となります。
下にリンク付けますが、従量電灯Bの改定率は28.6%
これが、約30%の値上げとなるご家族です。
では、弊社でお家を建てたオーナー様宅はというと、「電化上手」や「スマートライフプラン」での契約となっています。
これらの契約は、「低圧自由料金」と言い、電力会社が独自に価格を決められる商品です。
そのため、すでに現時点で十分な高騰の影響を受けています。
なので、値上げ幅は小さめの4.5%前後。
それでも上がるのですが・・・(´;ω;`)
現実には、分け隔てなくどのご家庭にも原油高騰の影響は起こります。
先日、ある業者さんが、「新築を検討される方の中に、電気代高騰を鑑みて、オール電化をやめて、ガス併用にする方が出てきました。」と話していました。
もちろん、いろんな考え方がありますが、ガスだって、天然ガス高騰してるからね。
しかも、太陽光発電で電気は自宅で作れても、ガスは作れないしなぁ。
ライフスタイルにそれ以上のメリットが見いだせれば別ですが。
という事で、電気料金値上げ幅については、電気契約によって変わります。
ただ、今後も世界的なエネルギーの高騰は続くと思われます。
だって、原油にしても、天然ガスにしても、取れるところが限られているし、その国が力を持つのは仕方ないですよね。
自給率が低い状況のままであれば、状況流されるしかないのです。
如何にしてか、日本が自前で乗り切る割合を増やさないと、流れが変わることはありません。
だからと言って、100%自然エネルギーで賄えるほど、自然は人に優しくできてはいないので、太陽光発電だけ増やせばいいってものでもないでしょう。(個人宅であれば経済的にメリット大きいですが。)
メタンハイドレートとか、どうなってるんでしょうね。
などなど言っても、仕様がないので、私たち工務店は極力小さなエネルギーで快適に暮らせる家を、時代に合わせて提案することしかできません。
ちゃんと勉強し続けないといけませんね。
hiroyuki
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ブルーが基調の外観を持つゆったりとしたこの平屋は、LDKがオールタイル張り。
一緒に暮らすのは、柴犬さん と アカアシリクガメさん。
彼らとの暮らしがより快適なものになるように、広々とした大判のタイル空間。
リビングから続くタイルデッキは季節を楽しむ場所として。
家族が並んで使えるスタディスペースや客間を兼ねた和室と日常の居場所も多い。
また開放的なクローゼットスペースは家事を兼ねている。
空間が広いからこそ、気密・断熱性能は手を抜かず、小さな冷暖房設備で室内環境を調整できるように。
オーナーのA様がこだわった、人、柴犬さん、アカアシリクガメさんと、多様な生態が一緒に暮らす住まい。
[SPEC]
UA値=0.26W/m2K(HEAT20 G2 ※5地域)
全館空調(屋根裏エアコン+床下エアコン)
調湿仕様
耐震等級3(構造計算)
サッシ:樹脂サッシ トリプルガラス
玄関ドア:イノベストD70 熱還流率0.90[w/(?・K)]
屋根・外壁:ガルバリウム鋼鈑
太陽光発電システム:7.92kw(ネット・ゼロエネルギー住宅)
☆★☆『Box Of Diversity』OPENHOUSE (事前予約制) ☆★☆
日時:2023年 2月 15日(土)26日(日) ※各時間 1組限定
25日 10:00 / 13:00 / 15:00
26日 10:00 / 13:00 / 15:00
※本見学会は、事前予約制です。
※ご予約なくお越しいただいた場合、ご見学頂けません。
ご予約の際は、お名前、お電話番号、ご来場希望日時、ご来場人数をお伝えください。
場所:栃木県高根沢町宝石台
【新型コロナウイルス感染拡大防止措置について】
・各時間1組のみの見学とさせて頂きます。
・ご来場の際は、マスクの着用をお願いいたします。
※2歳以下のお子様については安全上の理由からマスク着用は不要です。
・入室時に手のアルコール消毒をお願いいたします。(現地にご用意があります。)
・当日37.5度以上の熱、または呼吸器症状により感染が疑われる場合はご連絡ください。
ご協力の程、宜しく申し上げます。
hiroyuki
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年が明けて、あっという間に1月が過ぎ去っていきました。
バタバタしすぎて、記憶がありません。
でもSNSを確認してみると、何となく何してたのか、思い出せますね。
さて、今日はそんなSNSの話。
というのも、最近ちょくちょく送られてくる広告。
SNS代行。
専門業者さんがfacebookやinstagram、ニュースレターまで代行して行ってくれるんだそうです。
数年前から、業界の研修会などでも、SNS研修なるものがたくさん開催されているようです。
多くの家を建てたいご家族の多くがインターネットを中心に情報収集をするようになり、チラシや雑誌掲載の効果が非常に小さくなってきました。
以前、人気工務店は雑誌に載っていない!? という題でブログを書いたように、コスパを考えると工務店側も告知の方法をネット上へと移行しています。
そこに対応できない建築会社さん向けに、代行サービスが出てきているという事なんです。
残念ながらオースタムは下手なりにではありますが、自分で記事投稿、文章作成しています。
観てくれている方々がは、毎度「垢抜けねぇなぁ。」と思ってくれているかもしれませんね。
でも、それでもそれがオースタムの色なんですよね。
観て頂いているものと、お会いした時のギャップが一番小さいのではないでしょうか。
これ、とても大事なことだと思います。
自社を伝える一つ一つのことを、拙くても自分たちで行うからこそ、考えている事と実際につくるもののギャップがなくなります。
毎週書いているこのブログも、読み続けてくれていて、たまに声をかけてもらえるので頑張れます。
ある意味、毎週オースタムという会社の向かっている方向を発表していると言っても過言ではないのかもしれません。
だからこそ、アウトソーシングしたり、組織が大きくなりすぎてプレーヤーと書き手が離れてしまうと、その表現は一気に陳腐になってしまいます。
インスタの写真がかっこよくて、実際に見学してみたら、あまりにも写真と違う事ってありますよね。
これ、実はプランでもあることです。
住宅プラン100選みたいなプロ用のプラン集を売っている業者さんなんかもいます。
昔、興味があって一度高いお金払って買ってみたことがあるんですが、まったく使いものになりませんでした。
一棟一棟じっくり建てる工務店にとっては、何となくまとまっているだけのプランやコストを削減することを主たる目的としたプランって意味がなかったです。
有名建築家さんの設計解説をした本などの方が、プラン数は少なくても、よっぽど為になるし実用的でした。
結局のところ、そのご家族の暮らしを表現するためには、借り物ではムズカシイということなんだと感じます。
そして、借り物じゃないからこそ、興味を持ってくれる方がいてくれるんでしょうね。
ありがとうございます。
自社の思いは人に託せないので、拙い文章やSNSですが、今後もちゃんと自分で極力無理せず書いていきますので、是非お付き合いくださいね。
hiroyuki
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昨日は凄い冷え込みでしたね。
宇都宮市でも最高気温が1℃に満たないという異常事態。
空けて今日は設備屋さんが大忙しです。
外気温が−4℃を下回ると、配管凍結のリスクが発生し、最悪破裂します。
不安がある方は、配管の保温対応やヒーターの設置をお勧めします。
さて、今日はそんな冬の「水」の話。
先日、クライアント様宅に現地調査に伺った際に聞いたお言葉。
「冬はお湯を出してもすぐに出ないし、水は冷たいし、ホント嫌よね。」
一般的な木造住宅の場合、給水・給湯は床下を通っています。
床下というのは、基礎、つまり「家の外」です。
申し訳程度にポリエチレンフォームの保温材が巻いてありますが、厚みは10?程度。
放置され続ければ、配管内の水はキンキンに冷やされてしまいます。
この床下の配管が長ければ長いほど、お湯が出てくるまでに時間がかかる訳です。
触れない程冷たいので、配管内の水をすべて「捨て」て、お湯が出るまで待ちます。
さて、翻って私の自宅。
うちの息子は、お湯を使うのがキライ。
手を洗うのも、歯を磨くのも、真水。
私たち夫婦も結構、水を使う割合が多いです。
これには大きく2つの要因が考えられます。
まず、水が温かい。
冬なのに「水が温かい」と書くと意味不明かもしれませんが、これは比較の話です。
先ほど、給水・給湯管が床下を通っていることは書きました。
外だからキンキンに冷える。
それに対して、私の家は基礎断熱。
床下も家の中なんです。
だから、配管内の水が冷えにくい。
結果、お湯にしなくても使いやすいんです。
実際に、今(2023.1/26 19:08)同時刻にオースタムの寒い事務所と自宅で、キッチンの蛇口から出る水の温度を測ってみたら、
事務所:5.5℃、自宅:13℃
これだけ差がありました。
この差、デカいですね。
更に、室温が高いという事も大きな違いです。
夏に常温の水をさわっても、不快に感じることはないでしょう。
寒い状態で冷たい水をさわる。
冷たい不快感と同じくらい心理的な抵抗も大きいですよね。
という事で、寒い家は水を無駄使いします。
無駄使いしたくなければ、昔よく目にしたキッチンの目の前に設置する瞬間湯沸かし器を使うしかないかも。
お湯の使用率が上がるので、給湯エネルギーもより使います。
エコにも、人にも、やっぱり暖かい家の方が、ストレスが少なくていいですよね。
hiroyuki
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