プランを自分で描いたから、安くできるだろ!?


 

 

 

先日、十数年前に見学会にお越しいただいた方からお電話があり、
 

 

「プラン描いたから見積してくれ。これで予算内だったらオタクで進めるから。」と。
 

まずお話を伺ってみると、設計を生業にされていた事も、建築に携わっていたこともないけど、自分でプランを描いたとのこと。
 
性能が気に入って、オースタムを候補として考えて頂けたようです。
 
とは言え性能が気に入っていただけたのなら、性能とプランがとても重要な関係にあるため、コチラでイチからプランニングさせて頂けないか、やんわりとご相談したのですが、
 
「自分で描いたプランで建てたい。そうすれば金額だって安くできるだろ!?」

 
今は家の間取りプランのお絵かきアプリが無償でダウンロードできたりするので、夜な夜な真剣に自宅の間取りを描いてらっしゃるお話聞きます。
 
では、それでプランを描いて建築会社に出せば、そのままプラン作成費を抑えられるものでしょうか?
 
仮にその建築会社がまったくプランニングをしない、施工のみ請け負っている会社であれば、それを法規にのみ照らして製図してそのまま建てる事は可能かもしれません。
 
しかし、住宅の快適性や省エネ性、耐震性能を考える建築会社の多くの場合には、非常に難しいと言えます。
 
設計者は、クライアントの要望を反映する事はもちろん重要ですが、それ以前に上記のようなポイントありきで図面化していきます。
 
敷地の利用、方角、太陽、隣地、動線、空気循環、空調、空間イメージ、構造バランス、その他プラン図を平面的に見ただけでは気が付けないような部分まで考慮に入れつつ設計していきます。
 
以前、「とりあえず」なプランって書けません(泣)というブログにも少し書きましたが、実に色々考えながら設計しているんです。
 
実際に、お客様がそこまで考えられたプランを描けたら、仕事にできちゃいます。

 
ちなみに、耐震等級3を想定した構造設計をしている場合、初回プランの段階ですでに構造バランスが仕上がっています。
 
後から壁をずらしたり、位置を変えたりすると再度計算作業となります。
 
もちろん、お打合せの中で一般的に変更は出るものなので、普通に対応しています。
 
それでも、構造的に動かせない壁ってのも、ほぼ確実に出てきます。
 
しかし、ご相談者が描いてきたプランの場合、多くが条件を満たさない為、プランを変更・調整した上で耐震等級3に適合させる必要がほぼ確実に出てきます。イチから作るよりも手間が掛かる場合もしばしば。

 
プランを描いて頂いても、正直な話、あまりコスト削減にはならないんです。
 
もちろん描いて頂いた事で、伝わる要望もあるし、単純にプランニングの難しさをご理解頂けるので、やってみるのはアリかもしれません。
 
ただ、「自身で描いたプランをできる限り忠実に立体化したい。」という事が、要望の最優先事項であれば、前述したように、そのままプランニングしてくれる建築会社もあります。
 
そういった建築会社を選択することが重要です。
 
住宅の基本性能を重視される場合は、プランニングに小難しい内容が絡み合うので、できる限り要望を伝えて、建築会社に提案してもらうカタチが最も理想的ではないでしょうか。
 
家づくりで最も重要なポイントは、建築会社選び。
 
家づくりにあたって、何を重要視するかの順位付け、そしてその上位の項目が得意な建築会社を選択する事。
 
特に住宅性能については、言わずもがなです。

何のためにその建築会社を選ぶのか、冷静に見極めましょう。





 
hiroyuki
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