下請けしないの?

 

 

見学会なんかで、いろんな方と話すと、本当にブログのネタが尽きません。

 

6/6−7の2日間開催した構造見学会、設営の際にご近所の方と外で立ち話を長々としました。

 

オースタムが全館空調の暖かい家づくりをしている事が何となくご理解いただけたところで、その方の口から出た言葉が、

 

「下請けしないの?」

 

聞いてみると、そろそろ終の棲家に暖かい家への建て替えを検討中とのこと。

 

ただし、「使わなきゃいけない総合建築会社があるので、その下請けで自宅新築やってくれないか?」という事のようでした。

 

もちろん、即答で、「No!!」と伝えさせて頂きました。

 

彼は「???」という顔をしていました。

 

たぶん「仕事になるなら、下請けで良いじゃん。」って内心の現れだったのかと思います。

 

 

さて、どうして私はお断りをいれたと思いますか?

 

まず、ある建築会社の下請けとして工事をする場合、元請けに理解がない場合、まず断熱などの見えなくなる部分のコスト削減を余儀なくされたり、コスト面で叩かれるが非常に多いです。

 

外野からの無知な指図に対応していたら、快適な住宅なんて作れません。

 

さらに、中間マージン。どんな建築会社が間にはいったとして、無償で右から左に仕事を回すことはありません。そこには手数料なり、ペーパーマージンなりの費用がかかります。

 

今、電通の話題で持ち切りですよね、あれです。

 

仮に3000万円の工事として、10%マージンとしたら、300万円を建て主は無駄にすることになります。

 

300万円あったら、何ができるでしょう?

 

仮に、5%だったとしても、150万円...

 

得をするのは誰でしょう?

 

中間に入った企業だけですよね。

(もし建て主にバックマージンが入るような裏側の話があったとしても、−300万円で建てなきゃならない下請けは、その分施主への要望対応が苦しくなります。)

 

また、同じ工事でも請負額が小さくなれば、更に各工事で発注を受ける協力業者や職人への発注額を小さくせざるを得なくなってしまいます。

 

大手ハウスメーカーがこのパターンですよね。下請け、孫請け、ひ孫請けと、どんどん下へ下へ。

 

中間マージンは抜かれ、職人に届くころには雀の涙。

 

それでも、仕事が自分で取れない所は、受けるしかない。みたいな負の連鎖。

 

 

そう思うと、下請けなんて中間搾取などされずに、職人に妥当な賃金を払える工務店でありたいなぁ。

 

そんな考えの方が、協力業者との信頼関係は密になりますよね。

 

という話をしました。

 

 

 

ちなみに、その時は話しませんでしたが、他にも理由があります。

 

下請けで工事をした場合、素晴らしい工事をしたとしても、多くの場合は、元請けの名前で世に出ます。

 

請け負った工務店のPRにはなりにくい事が多いのです。

 

逆に、工事や設計に問題があった場合は、モチロン下請けに責任がやってきます。(これは当たり前のことですが...)

 

普段、自立して住まいを受注している工務店が下請けに回る事は、自社のPR機会を1棟分逃すことになっちゃうんです。

 

 

意外と多くの工務店は経験があるかもしれませんが、仕事が少ない時に、下手な設計事務所の下請けで住宅やったりすると地獄を見ます。

 

無茶な金額で契約してきた工事、金額は叩かれるのだけれど、工事の内容は恐ろしく細かい。でも書いてくる施工図は机上の空論で使い物にならず、施工側で納まり検討。設計事務所に確認とると、イメージが変わっちゃうから、施主と調整すると数日回答を待たされ、工事が止まる。予定工期がズレて、経費がかさんで、実行予算と合わなって、追加予算の相談をするが、突っぱねられる。

 

なんていう地獄のような、工事を経験した工務店はもう2度と設計事務所の下請けをやるまいと心に誓うのです。

 

もちろん、そこまで無理を言う設計事務所ばかりではありませんが、下請け工事は更に更に厳しい予算との闘いです。

 

余裕がある工事なんてもちろんありません。だから、中間マージンとか、他人が見積もった金額では、なかなか気持ちよく納得した竣工を迎えられなかったりします。

 

だから、下請けってヤダなって話。

 

オースタムという工務店と直接、価値観を分かち合えるご家族と、面と向かって家づくりできる方が、家づくりはたのしいなぁ。

 

 

 

※この話は、あくまで経験から得た個人的な感想です。特定の企業・団体、下請け工事そのものを批判をしているわけではありません。

 

 

 

hiroyuki

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