蓄電池ってどうなのよ?

 

このところ、新築をご検討されているお客様から、蓄電池についての質問がたくさんあります。

太陽光発電を検討する際に、一緒に設置した方がいいのでしょうか?

 

この蓄電池という機械をどのような目的を第一優先としと設置するかで、考え方は変わります。

 

まず、地球環境の為に、少しでも省エネルギー化を推進したいと考える方。

設置をお勧めします。

太陽光発電システムでつくった電気の中で余った分を、売るのではなく、できるだけ蓄電して、夜などの発電しない時間帯に使用することで、大きな電力会社の原油などの枯渇資源からつくる、距離によるロスの大きな電気を使用する量を減らすことができ、とっても地球にやさしいです。

 

続いて、自然災害などの緊急時の非常用エネルギーとして考えている方。

設置をお勧めします。

太陽光発電システムで発電した電気を常に一定量、蓄電池にためておくことで、停電時でも電気を使用することが可能です。

非常時利用は、メーカーにもよりますが、1500w程度と制限されますが、数日程度の利用が可能となります。停電の復旧までを考えれば、十分なバックアップと言えるでしょう。とっても安心です。

 

 

さて、最後に蓄電池を設置することで利益を得ようと考えている方、

 

残念ながら、もう少々待った方がいいでしょう。

現在の蓄電池の価格から試算すると、「元を取る」ところまで行くのは難しいかもしれません。

太陽光発電システムのように、初期費用を何年で回収して、という「投資」的な考え方でいくと、まだまだお勧めできません。

 

では、もう少々というのは、どのタイミングでしょうか?

まず第1のタイミングとしては、2020年です。

2020年には、太陽光発電の売電固定買取が始まり10年が経ち、最初の固定期間が終わる太陽光が出てきます。

固定期間が終わると、売電価格が下がるため、より効率的な発電の消費をするために、蓄電池設置の大きな流れが起きます。

するとどうでしょう。設置が増えると、製造が増え、コストが下がります。

蓄電池の価格が今より下がることが考えられるのです。

この時期に試算して、「投資」としての価値があれば、設置に踏み切るが吉です。

 

第2のタイミングとしては、「黒船」です。

というのも、現在、国内で出回っている蓄電池の多くは、シャープやパナソニックなどの日本製です。

製品のクオリティも、保証対応などもとても良いのは、当たり前。

ですが、国内製品のみだと、製品の価格競争が起きにくく、価格が下がりません。

そこで出てくるのが、黒船=海外製品です。

保証の問題や、利益が出ないと撤退が早いなど、長期的に見てのリスクもあるので、海外製品を使うか使わないかは、また色々な意見があるのですが、海外製品が入ることで価格競争が起こり、価格が下がります。

 

その筆頭株なのが、Tesla社。

 

写真は tesla HPより

 

車が好きな方はご存じ、アメリカの電気自動車メーカーです。電気自動車つくるついでに、そこに乗せるバッテリー(蓄電池)を家庭用として販売し始めました。価格が安い為、アメリカ国内でバカ売れ。生産が追い付かない状況のようです。

また、ドイツメーカーなども同等の価格や、メーカーのユーザーさんを巻き込んだ、バーチャルパワープラント(詳しくはリンクをご確認ください)などの仕組みで、価格を抑えるメーカーなども出てきているようなので、国内に参入したときには、設置する側にも沢山の選択肢が生まれるのではないでしょうか。

 

私も太陽光発電システムを自宅に設置しているユーザーのひとりです。

太陽光発電を「投資」として設置しました。投資の意味合いは、以前書いたブログをご参照ください。

自宅への蓄電池設置のタイミングを見極めています。

 

現状としては「投資」というよりは「保険」に近い商品かもしれません。

設置する一番の目的によって、タイミングを見計らう必要があります。

しっかり相談できる設置業者さんと仲良くしましょうね。

 

 

hiroyuki

 

 

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